新世代マンガコース 授業紹介

[1年生&2年生課題]オリジナル短編マンガ制作

講師陣は現役マンガ家&マンガ研究者!的確な指導でどんどん上達!
学年末にはこれまでの課題で培った技術を活用して、短編マンガを制作します。
完成した作品は学内で行われるマンガ講評会※に持ち込んでみましょう!
※編集者にマンガを読んでもらえる機会。集英社・講談社・小学館などの出版社から30余の編集部が参加する。年に2回実施。
  • 先生にアドバイスを もらって完成度を高めていきます。

    STEP 1. ネームの授業

    どんなストーリーにどんな絵を入れるのかを描いたマンガの設計図「ネーム」の作り方が学べる!

  • デジタル作画も4年間でたっぷり学べる!

    STEP 2. 作画の授業 

    紙とペンはもちろん、i Padやマンガ制作ソフト「CLIP STUDIO」を使って作画を進めよう!

参考作品(1)-2年生 殿下さん (ペンネーム) の作品

参考作品(2)-1年生西上 愛さんの作品

[2年生課題]Webマンガサイト コラボ授業

プロの編集者による特別講義。ネームの個別指導や完成作品の講評を授業内で受けられます。優秀な学生には商業媒体への掲載や連載デビューへの道も開かれています!
  • コラボ 1. トーチ編集部

    感性重視のWebマンガサイト「トーチweb」。学生ひとりひとりの個性や好みに合わせたテーマを設定して、作品を一緒に作り上げていきます。優秀作は掲載の可能性も!

  • コラボ 2. comico編集部

    エンタメ性重視のWebtoonサイト。Webtoonとはスマホやパソコンで読む縦スクロール漫画のこと。
    Webtoonを描いたことがない人も基礎からしっかり教えてもらえます。完成した作品は学生賞への投稿も可能!

参考作品(3)-2年生パク ダアルさんの作品

『水のように』 (縦スクロール漫画)
美術学校の受験を前にスランプに陥った主人公が、武芸の道場で学び成長するストーリー。縦長のキャンバスを活かした大胆な構図で、アクションをダイナミックに描いた作品です。

[2年生課題]読者に伝わる! キャラクターデザイン授業

新世代はデジタルにも強い!カラーもぐんぐん上達!
キャラクターの内面が外見(顔立ち、表情、髪型、衣装、体型、ポーズ…など)から読者へ伝わるかがポイントになります。モノクロのトーンでマンガ原稿用に仕上げた時、カラーと同じ配色に見えるかにも注意してキャラクターをデザインします。

その他の作品

参考作品(4)-2年生 地獄 わかめさん (ペンネーム) の作品

暗い色でまとめられ、ミステリアスな雰囲気が出ています。ベタを使うとキャラクターのシルエットが引き締まって見えますね。
 

[2年生課題]単行本表紙イラスト制作授業

デザインしたキャラクターで単行本の表紙を想定したイラストを描く授業。どんなジャンルのマンガ作品か一目でわかるデザインになっているかがポイントになります。自分が描きたい作品について読者へ伝えるためには、何を描くことが必要なのかを考えながら制作する課題です。

その他の作品

参考作品(5)-2年生 オウ シウさんの作品

キャラクターたちの淡い感情が読み取れる青みがかった色合いを使い、知的な雰囲気の表紙に仕上げています。

参考作品(6)-2年生 VIOTAKEさん (ペンネーム) の作品

ダークな色みにシンプルなロゴの配置がかっこいい作品。ヒーローものだと想像できるイラストに、描きこまれた線画が映えます。

在学生インタビュー コヨンチャンさん

入学して短期間で読み応えのあるマンガが描けるようになった!
~新世代マンガコースの新鮮な授業内容~

新世代マンガコース コヨンチャン(2018年度入学)

マンガとの出会いについて教えてください

 
初めて読んだマンガは小学生の時、『はだしのゲン』でした。衝撃的な内容で一気にのめり込んだのですが、そのあとは萩尾望都先生の作品や『BLEACH』『NARUTO』にもハマりました。思い出深いのが西島大介先生の『ディエンビエンフー』というベトナム戦争を題材にしたマンガです。高校時代に傾倒して一番影響を受けたマンガは、永井豪先生の『デビルマン』ですね。伝記物やクリーチャーの出てくるマンガが好きなので、その系列の『寄生獣』や『蟲師』も好きです。
 

大学に入るまでの経緯について教えてください

 
高校時代に韓国の画塾に通ってマンガを学んでいました。そんな中で日本に留学しようと思い立ちました。今思い返しても自分にとってすごく挑戦的な行動でした。思い立ったのが二年生の時だったので一年間で日本語を学ばないとならず、とても大変だったのですが、子供の頃から日本のマンガやアニメが好きだったことでスニングをマスターするのは早かったんです。助かりました。
 

京都精華大学を選んだ理由は?

 
東京にはマンガを学べる大学が少なかったので、学ぶなら京都だと考えていました。最終的に京都の二校に候補を絞って、そのうちのひとつが京都精華大学でした。京都精華大学はマンガ教育において歴史と伝統があって競争率も高い。すごくプレッシャーを感じたのですが第一志望の精華大学に合格できた時は本当に嬉しかったのを覚えています。
 

新世代マンガコースを選んだ理由は?

 
雑誌など紙のマンガ以外のデジタルマンガやWebマンガもカバーしているコースは他校にはなかったですし、とても時代に合ったコースだと思いました。入学して感じたことは、マンガの最新事情が学べること、SNSを活用してマンガを多くの人に見てもらうノウハウが学べることがとても新鮮でした。
それと、韓国人留学生がとても多いコースなので、その点も安心して入学できました。
 

新世代マンガコースの授業を受けてみて感じたことは?

 
韓国の画塾で学んでいたマンガ教育とはまったく違いました。良い意味で予想を裏切られた、という感じです。
読み応えのある、魅力的なマンガをどう作っていくのか、具体的で説得力のある授業内容でまさに驚きの連続でした。
とくに印象に残っているのは「ミスリード演出」の使い方です。より大きな感動を読者に与えるために、その直前に感動とはほど遠い陳腐な感情を読者にいったん与える。甘いスイーツをより甘く感じさせるために少量の塩を入れる、みたいな演出術。こんなの、今まで学んだことがなかったので、とても新鮮でした。
 
 

新世代マンガコースで学んで、実力が上がったと感じた課題は?

自分の力が大きく伸びたと感じたのは「取材してマンガを描く」という課題です。
自分が今まで描いたことのないジャンルに挑むこと、そのために自分が詳しくないジャンルや事柄を綿密に調べたり取材して、作品に活かす、という内容です。
そこで私は今まで描いたことのないBLに挑みました。同時に孤独死した人の部屋をかたづける仕事、専門の業者がいることを知ってその作業内容や道具などを調べました。
そうして、この作品『ワンルーム』が完成しました。
 

『ワンルーム』を完成させるまでの苦労について

 
取材することで多くの知識が手に入りますが、その中から作品に必要なものを取捨選択することが要求されます。作品のテーマや演出に照らして、どれが必要でどれが不要かの選別がたいへんでした。その際、取材マンガを多く手がけている新世代マンガコースの田中圭一先生とおおひなたごう先生のアドバイスがとても役に立ちました。
最初主人公はサブで出てくるおじいさんキャラクターの予定だったんです。北野武監督の映画『HANA-BI』の影響で自殺をメインに描く予定でした。
でも、この老人はメインキャラクターではないな、サブキャラだなと迷い始めて、色々とマインドマップを使うなどして思考を整理して最終的にああいう展開になりました。
それと、ラストシーンはすごく迷いました。そもそも、あんな状況に直面した主人公
のメンタルは想像以上にボロボロだろうと。だとしたら、どういうラストシーンがベストなのだろうと、一ヶ月迷いました。
最初は主人公が作業している部屋で嘔吐する、というのを考えましたけど、実際そういう状況に直面したら人間は吐かないだろう、そもそも仕事なんだし。嘔吐させると劇的になるけど、逆にリアリティにかける。リアルに考えた場合、主人公は部屋の片付けを仕事としてやっている、だとしたら早く終わらせようと考えるはずだと思い、ああいうラストシーンに到達しました。なので嘔吐は、以前に新入りが吐いたというエピソードに変えてストーリーに挿入することにしました。
あの取材マンガは自分にとって、マンガ創作のスキルが一段上がったと思っています。
 

京都精華大学新世代マンガコースを受験しようと思っている高校生にアドバイスを

 
新世代マンガコースでは現役マンガ家の先生が多く、他校では学べない様々テクニックやメソッドを教えてくれますが、それを受け取って成長するかしないかは学生の自覚次第です。マンガ家になりたい、もっと成長したい、でも心が決まらない、迷いがある、という人にとって新世代マンガコースは最適な学びの場だと思います。自覚を持って学んできた私は短期間で実力が大きくアップして、在学中に新人賞を取ることができました。
※『サクラ』 星ノ下幽樹

在学生インタビュー 加藤七萌さん

在学中にデビュー!苦手だったストーリー作りも短期間で克服できた! 
~新世代マンガコースの新鮮な授業内容~ 
 
新世代マンガコース 加藤七萌(2019年度入学)

読者の目を釘付けにする展開、予想外の伏線と回収を学ぶための新鮮なカリキュラム

田中:京都精華大学新世代マンガコースを志望した理由というか、きっかけはなんですか?
加藤:私は美術高校の生徒だったんです。で、受験するときにストーリーマンガコースか新世代マンガコースどちらにするか悩んで、美術の先生に相談をしたところ「これからのマンガ家は紙媒体だけではなくネット媒体を意識しないと生き残っていくのは難しいだろうから、新しい時代にも適応できるように新世代マンガコースでいろんな事を学んだ方がいいと思う」って言われたので、新世代マンガコース志望することにしました。
田中:その先生はすごく先見の明があるよね。
加藤:(笑い)はい。
田中:晴れて合格して入学して、最初に感じたこと、記憶に残っていることはありますか?
加藤:SNSを活用して自分の作品を知ってもらうっていうテクニックを教えていただいたときのことです。炎上とか、そっちに気を付けることを授業内で取り上げていただき、すごく勉強になりました。これこそ新世代マンガコースならではの授業で、すごく勉強になりました。
田中:考えて見たら、入って早々に炎上対策を教えてくれる学校なんてないもんね。
加藤:(笑い)
田中:入学してからもう1年半くらい学んできたと思うけど、色々な授業を受けてきて、自分の実力がすごく大きく伸びたとか、今まで自分にとって足りないものが手に入ったと思える授業ってありましたか?
加藤:田中先生の「プロットの作り方」の「引きと伏線の回収」についての授業が、すごく勉強になりました。私、物語を作るのは好きなんですけど、面白みのあるストーリーを作るのは苦手だったんです。授業では、ネームに行く前にプロットで段階でExcelの表を作って伏線や展開を俯瞰しながら物語を作っていくっていうのがすごく新鮮で効果があり、とても勉強になりました。
田中:ありがとう。すごく苦労してあのカリキュラムを作った甲斐があったよ。
加藤:こちらこそ、ありがとうございました。
 

在学中にデビューできて、雑誌に読み切りも掲載された

田中:加藤さんは在学中にデビューしたわけだけど、デビューのいきさつはどういう形なんでしたっけ?
加藤:出張編集部の際にお会いした編集部の方と連絡を取らせていただいて、その時に、まず新人賞を目指してみないかという話をいただいて、そこからゼロベースでストーリーとキャラクターデザインを練って、ホントなにもない状態から挑戦した、という感じです。
田中:人魚と民話を組み合わせたようなラブストーリー。あれは元になるアイディアみたいなのってあったと思うんだけど、どういう発想であのストーリーになったんですか。
加藤:私神話とか古事記とかがすごい好きで、人間の起源とかそういうのを知るのとかもすごい好きで、その中で人間の起源が魚なんじゃないかっていう説を説いてらっしゃる方がいて、その方の文を読んだ後に神話とかを読んでいくと、結構なんか海と人間の関わりって結構あったので、『人魚姫』とかも『シェイプ・オブ・ウォーター』とかも好きだったので、ああいう話になりました。
田中:作中に、人間の血液の成分と海水の成分がすごく似てるっていう設定が出てくるけど、そういう元ネタがあったんですね。
加藤:はい。
田中:デビュー作はサイトのみの掲載でその後、別の読み切りが今度は雑誌に載ったわけですよね。あれはまたガラッと変わって、神話じゃなくすごく日常物だったじゃないですか。
加藤:はい、そうですね。
田中:今度はどういう意図で、日常的なジャンルを選んだのですか?
加藤:編集部の方に、いろんなジャンルに挑戦してみた方がいいっておっしゃっていただいて、それで王道ものを一度描いてみるといいかもしれないねっていうお話をいただきました。そこで、誰が読んでも、ああ、こういうことあるよねってみたいな、懐かしい気持ちになってくれるような日常的な恋愛マンガっていうのを描いてみました。
田中:なるほど。結構王道だけに、みんながやりつくしてる感じみたいなものがあったり、超能力みたいな特殊な設定でドンと乗り切るみたいなものが使えない分、かなり難しかったりはしませんでしたか?
加藤:はい、難しかったですね。
田中:でもあの作品はうまく引きというか、最後のオチも意外性もあって、ボーイミーツガールものというのかな、男の子と女の子がっていうオーソドックスなラインながらも、ちゃんと読み応えのあるような終わり方になってましたよね。
加藤:ありがとうございます。
 

自身の強みを武器に、セルフプロデュース力を学ぶなら新世代マンガコース

田中:これから先、どんな作品を描いてみたいですか?
加藤:昔の映画『ノッティングヒルの恋人』とか『幸せのレシピ』とか、結構幸せな恋愛ものが好きなので、そっち方面のマンガも描いてみたいですね。また、少女マンガだけではなく女性誌向けのマンガとかも描いていきたいなと思っています。
田中:そうね、マンガを読んで読者も幸せな気持ちになるっていうのはやっぱり作家としては目指すべきところだよねえ。
加藤:はい。
田中:じゃあ最後に、これから京都精華大学受けようかなとか、新世代マンガコース受けようかなとか思っている人に向けて何かメッセージがあればお願いします。
加藤:多分私みたいに、新世代マンガコースかストーリーマンガコースで、結構どっちにしようか悩んでいる方ってマンガ家志望の、精華大学を受ける子で結構周りでも多かったんですけど、やっぱりセルフプロデュース力は新世代マンガコースでのみ学べると思うので……、ぜひ、新世代マンガコース……。(笑い)
田中:選びましょうって話ね。(笑い)
加藤:選びましょう。(笑い)(?)
田中:わかりました、ありがとうございます。


次はあなたの番です。実力をつけてデビューしたいのであれば迷わず新世代マンガコースを受験してみてください。