本学卒業生であり、長年アート界において多大な功績を残してきた岩崎仁美氏が、ニューヨークを拠点とするThe Noguchi Museum(イサム・ノグチ財団・庭園美術館)の新ヘッド・キュレーター兼学芸部長に任命されることが発表されました。2025年9月より正式に就任されます。
京都精華大学美術学部デザイン学科を卒業した岩崎氏は、1996年よりクイーンズ美術館にて学芸員として勤務を開始し、現在は同美術館の学芸部ディレクター兼ヘッド・キュレーターを務めています。岩崎氏はこれまで多くの画期的な展覧会を企画し、現代美術の分野横断的なアプローチで高く評価されてきました。また、岩崎氏は新進アーティストの支援を長年続けており、同美術館のアーティスト・イン・レジデンスやフェローシップ・プログラムの形成にも大きく貢献しました。さらに、大規模な施設拡張プロジェクトを管理するなど、幅広い分野でリーダーシップを発揮してきました。
本学でも、2018年11月に岩崎氏をお招きして、在学生にむけた作品講評と講演会を開催しました。岩崎氏の講演会は、現代アートと社会のつながりについて深く考える貴重な機会となりました。
岩崎氏はこのたびの就任に際し、以下のようにコメントされています。
「イサム・ノグチの芸術精神と人間性がざまざまな素材や形態に現れるユニークな世界であるThe Noguchi Museumに参加できることを、大変光栄に思うと同時に大変感激しています。日本で生まれ育ち、アメリカでプロフェッショナルとしてのキャリアを育んできた私は、2つの文化が持つ豊かな緊張感の中で成長してきました。それは、ノグチがその豊かな狭間で最も深遠な芸術表現を探求したのと同じです。私は、開放性、実験性、コラボレーションを反映したダイナミックなプログラムを構築することを楽しみにしています。」
The Noguchi Museumは、今回の岩崎氏の就任により、イサム・ノグチの理念をさらに発展させるべく、今後も多様な視点とアプローチを取り入れたプログラムを展開していく方針を発表しています。岩崎氏の新天地での更なるご活躍が期待されます。

The Noguchi Museum(イサム・ノグチ財団・庭園美術館)について
The Noguchi Museum(正式名称:イサム・ノグチ財団・庭園美術館)は、彫刻家イサム・ノグチ(1904–1988)によって1985年にニューヨークのクイーンズに設立されました。世界最大規模のノグチ作品コレクションを所蔵するこの美術館は、工業用建物を再利用した屋内外のギャラリーと、屋外の彫刻庭園で構成されています。美術館では、ノグチのアーカイブやカタログ・レゾネを管理し、彫刻、模型、ドローイングから私物に至るまで、ノグチの創作と生涯を物語る多様な品々を網羅的に展示されています。設立以来、The Noguchi Museumは、イサム・ノグチの研究や作品鑑賞の国際的な拠点として機能しています。
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