アセンブリーアワー講演会(2016年度)

EVENTS

竹宮惠子(漫画家/京都精華大学学長)

今年1月に本学学長であり漫画家の竹宮惠子による自伝が刊行されました。
そこには竹宮をはじめとして、つねにあたらしい表現を求め、
あきらめることなくタブーに挑戦した若い創作者たちの姿が描かれています。
今回は刊行を記念し、あらためて創作の心得や熱意について語っていただきます。

日時: 2016年5月19日(木)16:20 ~ 17:50

講師:竹宮惠子

1950年徳島県生まれ。1968年、『週刊マーガレット』(集英社)の新人賞に佳作入選した「リンゴの罪」でデビュー。代表作『風と木の詩』『地球(テラ)へ...』で小学館漫画賞を受賞、両作品ともアニメ化を果たす。2000年に京都精華大学の教員となり、マンガ教育の体制づくりに尽力。2014年から京都精華大学学長をつとめる。 2014年秋の褒章で「紫綬褒章」を受賞。

吉藤健太朗(ロボット・コミュニケーター)

身体的・精神的な理由で外出が難しくても社会参加ができる分身ロボット「OriHime」。
その姿はテクノロジーが人間を助けてくれる、希望にみちた未来を思い描かせてくれます。
制作者である吉藤氏に、これまでの活動やこれから目指すことについてお話いただきます。

日時: 2016年6月4日(土)14:00~15:30

講師:吉藤健太朗

小学5年~中学3年まで不登校。 高校時代に行った電動車椅子の新機構の発明により、国内の科学技術フェアにて 文部科学大臣賞、ならびに世界最大の科学大会ISEFにてGrand Award 3rdを受 賞、その後寄せられた多くの相談と自身の療養経験から、孤独の解消を志す。高 専にて人工知能を研究した後、早稲田大学にて2009年から孤独解 消を目的とし た分身ロボットの研究開発を開発し、2012年株式会社オリィ研究所を設立、代表 取締役所長。 青年版国民栄誉賞「人間力大賞」、スタンフォード大学E-bootCamp日本代表、ほ か AERA「日本を突破する100人」、フォーブス「30 Under 30 2016 ASIA」など に選ばれる。

片山真理(アーティスト)

9歳のときに両足を切断してから、手縫いの作品や自身で装飾を施した義足を使用し、作品をつくり続ける片山氏。
ハイヒールで街を闊歩する「ハイヒールプロジェクト」や、自身の身体や環境を追求してたどり着いた展覧会
「you’re mine」などこれまでの活動、そしてこれからの作品についてお話いただきます。

日時: 2016年6月23日(木)16:20 ~ 17:50

講師:片山真理

1987年生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。 9歳の時に両足を切断。以後、セルフポートレートやインスタレーションを制 作。2016年、『六本木クロッシング2016展: 僕の身体、あなたの声』、『アーティスト in 六区 2016(秋開催)』に出展。
 
聞き手:イトウヒトミ(Webマガジン「Fragments」編集長) 出版社に勤務後、Ethical Fashion Japan立ち上げに参画、Webマガジンの編集を 務める。2015年、1枚の服が持つものがたりを届けるWebマガジン「Fragments」 をオープ ンし、現在連載中である片山氏の記事を担当している。

スプツニ子!(現代美術家/MITメディアラボ助教/デザイン・フィクション研究室主宰)

YouTubeで作品を発表し続け、それらがキュレーターの目に留り、
気づけば理系の最高峰MITメディアラボやグッチからラブコールを受けるまでとなったスプツニ子!氏。
作品を発表するごとに、鑑賞者の常識をゆさぶるスプツニ子!氏が、
これまでとこれからについて語ります。

日時: 2016年6月30日(木)16:20 ~ 17:50

講師:スプツニ子!

英国王立芸術学院(RCA)在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像、音楽、パフォーマンス作品などを制作。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT) メディアラボ 助教に就任。開催中の『瀬戸内国際芸術祭2016』に作品出展。

藤田貴大(マームとジプシー主宰/演劇作家)

漫画家・今日マチ子の代表作であり、沖縄戦に動員された少女たちに着を得た作品「cocoon」の舞台化や、
ドイツやイタリア、中国などでの海外公演、福島の高校生との創作プロジェクト、そして蜷川幸雄との共作。
26歳の若さで岸田國士戯曲賞を受賞し、疾走するように最前線で数々の作品を発表し続ける藤田氏に、
いま思うことをお聞きします。
 
ギャラリーフロールにて同時開催する企画展「Fashioning Identity」に、
マームとジプシーの作品が出展されます。(企画:蘆田 裕史)

日時: 2016年7月8日(金)19:00 ~ 20:30

講師:藤田貴大

2007年、全作品の脚本と演出を務める演劇団体「マームとジプシー」を旗揚げ。象徴するシーンのリフレインを別の角度から見せる映画的手法が特徴。作家・ 川上未映子やミナ ペルホネンなど、幅広いジャンルの才能とコラボレーションを行っている。
 
聞き手:蘆田 裕史(京都精華大学ポピュラーカルチャー学部教員)

中田 考(イスラーム法学者、実業家)

日々、更新されていくテロの脅威。事件にあわせて耳に入る「イスラーム」について、
先入観を排して捉えなおし、よりよいありかたを模索するために。
イスラーム法学者であり、自身もイスラーム教徒として
世界と深くかかわりを持つ中田考氏が語ります。

当日12:10から、イスラーム文化を体験できる講座を開催します。(事前申込制)
詳細は下記のページをご覧ください。

日時: 2016年10月6日(木)16:20 ~ 17:50

講師:中田 考

1960年岡山県生まれ。株式会社カリフメディアミクス代表取締役社長/同志社大学高等研究教育機構客員教授。専門はイスラーム法学・神学。1986年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。1992年カイロ大学大学院文学部哲学科博士課程修了、博士号取得。在サウディアラビア日本国大使館専門調査員などを経て、2011年よりアフガニスタン平和開発研究センター客員上級研究員に就任。2013年株式会社カリフメディアミクス設立。著書に『一神教と国家』(2014、集英社新書・内田樹氏との共著)、『イスラームとの講和 文明の共存をめざして』(2016、集英社・内藤正典氏との共著)、『イスラームの論理』(2016、筑摩書房)など。

西川美和(映画監督)

デビュー作『蛇イチゴ』以来一貫してオリジナル作品に挑み、 国内外で賞賛を受ける西川美和氏。
今回、原作小説「永い言い訳」を初めて映画に先行して上梓し、直木賞・本屋大賞候補となりました。
最新作のお話を通して、小説から映画に至るまでの創作活動に迫ります。
 
『永い言い訳』10月14日全国ロードショー
原作・脚本・監督:西川美和
原作『永い言い訳』(文春文庫刊)
 
是非、10月14日(金)公開の映画『永い言い訳』をご鑑賞の上、ご参加下さい。

日時: 2016年10月27日(木)16:20~17:50

講師:西川美和

1974年7月8日広島県出身。早稲田大学第一文学部卒。06年、長編第二作目となる『ゆれる』が異例のロングランヒットを記録。第59回カンヌ国際映画祭監督週間に正式出品された他、第49回ブルーリボン賞他国内主要映画賞も総なめにする。続く09年『ディア・ドクター』、12年『夢売るふたり』も数多くの賞を受賞し、国内外で賞賛を受ける。小説・エッセイの執筆も手掛け、『ゆれる』のノベライズは第20回三島由紀夫賞候補、「永い言い訳」は第153回直木賞候補・2016年本屋大賞候補となる。

吉岡徳仁(デザイナー)

京都青龍殿で行われている「ガラスの茶室-光庵」をはじめ、現在までの作品を通して、
人の感覚をとらえるデザインや、未来に向けた創作の発想に迫ります。
 
※一般の方もご参加いただけます。入場無料、先着順、予約不要
 
会場:京都精華大学 友愛館 Agora
 
■交通アクセス
■キャンパスマップ

日時: 2016年11月19日(土)13:30〜15:00

講師:吉岡徳仁

倉俣史朗、三宅一生のもとでデザインを学び、2000年吉岡徳仁デザイン事務所を設立。デザインからアート、建築まで、幅広い領域において、自然と感覚を取り入れた実験的で革新的なクリエーションは、デザインの領域を超え、アートとしても国内外で高く評価されている。

藤田和日郎(漫画家)

代表作『うしおととら』や『からくりサーカス』など、30巻以上にもわたる緻密な構成と
実在感ある登場人物によるものがたりで読むひとの心を熱くする漫画を生み出す藤田氏。
いまの限界よりも大きなものを生み出したい、すべての人に向けた講演です。
 
会場:京都精華大学 友愛館 Agora
 
■交通アクセス
■キャンパスマップ

日時: 2016年12月2日(金)16:20 ~ 17:50

講師:藤田和日郎

5月24日生まれ。北海道出身。血液型A型。1989年、第2回少年サンデーコミックグランプリにて『うしおととら』で入賞し、連載開始。1991年、『うしおととら』で第37回小学館漫画賞・少年部門を受賞。代表作『からくりサーカス』『月光条例』など。2016年に少年サンデーで新連載『双亡亭壊すべし』を開始、7月には新人漫画家へ心構えを語る『読者ハ読ムナ(笑): いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか』を発表。

中川五郎(フォークシンガー、訳詞家)

「アメリカ音楽の偉大な伝統の中に新たな詩的表現を創造した」と、今年のノーベル文学賞を受賞したボブ・ディラン。
「歌手が文学賞か」といった批判の声も聞こえるが、ディランが60年やり続けたのは、
活字に頼ることのない、音と声による深く豊かで鋭い言葉の表現。それこそが最も古くて根源的な文学表現ではないのか。
ボブ・ディランの大きな歌の魅力とその背景に迫る。
 
※一般の方もご参加いただけます。入場無料、先着順、予約不要
 
会場:京都精華大学 友愛館 Agora
 
■交通アクセス
■キャンパスマップ

日時: 2016年12月15日(木)16:20 ~ 17:50

講師:中川五郎

なかがわ・ごろう●1949年大阪生まれ。60年代半ばからアメリカのフォーク・ソングの影響を受けて、曲を作ったり歌ったりし始め、67年に「受験生のブルース」を発表。70年代に入ってからは音楽活動と並行して音楽に関する文章や歌詞の対訳なども手がける。90年代に入ってからは小説の執筆やチャールズ・ブコウスキーの小説などさまざまな翻訳も行っている。2005年に出版された『ボブ・ディラン全詩集』では、ボブ・ディランが発表したオリジナル詩352曲(354篇)の翻訳を担当。最近はライブ活動が中心で、年間200回近く全国各地で歌っている。