自然を見つめ 心の目を育て伝統の技法で本質を描き出す

日本画を描くということは、目の前に広がる自然風景の、目に見えない本質を感じ取り表現することです。日本画専攻では、自然のもつ美をとらえて描く力をみがきます。また、対象と向き合って内側にあるものを感じ取る日本画の制作体験を繰り返すことは、自身のなかにある描く意味を確かにし、ものの本質をとらえる心の目をやしなうことにつながります。さらに本専攻では、学生が表現の幅を広げられるよう、教員がきめ細やかにサポートを実施。日本画特有の材料の扱い方をはじめ、日本画技法の基礎から応用にいたるまで指導。日頃からアドバイスを受けながら、学生が思い思いに表現する力を伸ばすことができます。

科目PICK UP

  • 動植物を育てながら、自然の中に美しさを見出す感性を磨く。

    [造形基礎/2年]
    生命を敬い、自然から学ぶ姿勢をもつことが日本画制作の基本です。その感性を磨くため、草花を種から栽培し、うずらを卵から育てる機会などを設けています。また、絵の具を定着させる膠液や、貝殻からつくる胡粉など、日本画材についても学びます。

  • 理論的・実践的に、日本画の描写力や構成力を身につける。

    [造形実習/3年]
    陰影法や遠近法などの手法を学び、実際に風景画を描きながら、日本画の技術を習得します。同時に、「何のために描くのか」を思案する作業を重ね、自分だけの作品をつくる力を培います。このほか、コラージュで構成力を鍛える機会なども設けています。

4年間で身につく能力

  • 自由な制作環境で育む発想力
  • 日本画特有の素材を扱う力
  • 対象物のなかに潜む本質を表現する力

作品

施設

映画の撮影にも使用されたことがある趣ある校舎

PICK UP!

  • 大きな下絵と本紙を置くにも困らない広さが用意された実習室。

  • 写生のためにシカが飼育されている「鹿野苑」。

卒業後の進路

めざせる職業
日本画家 / 文化財修復士 / 工芸作家 / ゲームデザイナーなど

主な就職先
伝統美術工房 / 美術館・博物館 / ゲームメーカー / デザイン事務所 / 教育機関 など

取得できる資格

在学中、指定された科目単位を取得すれば、以下の資格を取得することが可能です。
その他、検定・資格取得のための支援講座も用意されています。
 
  • 高等学校教諭一種免許状(美術・工芸)
  • 中学校教諭一種免許状(美術)
  • 図書館司書
  • 博物館学芸員

VOICE

  • 高橋 翔平さん在学生

    描くことで自然の生命力を伝えたい。

    日本画の道を志したきっかけは、高校時代に美術の先生から見せてもらった日本画集でした。独特の色合いに感動して、自分もこんな色を出してみたいと思ったんです。多くの大学を見学するなかで、京都精華大学の豊かな自然と自由に使える広い制作スペース、固定観念にとらわれない先輩の作風に刺激を受け、進学を決めました。この専攻に入って良かったと思うのは、尊敬できる先生に出会えたこと。日本画家として活躍される先生の講評は毎回、構図や色遣いなど新しい発見を与えてくれます。入学当初は日本画材の扱いが難しくて、慣れるまでにずいぶん時間がかかりました。でも、日々の課題制作や公募展への出展などを経て、時間をかけて少しずつ思い通りの色を出せるように。対話を重ねて作品を制作する4年間で、絵を描くことがどんどん好きになり、画家をめざしたい気持ちが強くなりました。僕はいま、身近な植物をモチーフにして、自然のなかに息づく生命の力強さを描いています。観た人に自然を慈しむ気持ちが芽生えるような、心を動かす作品を制作していきたいです。卒業後は作家活動を軸に、家業である大工の技術で入手しやすい日本画パネルを制作し、後輩たちの応援もできればと考えています。