惠阪 友紀子先生インタビュー

2016/03/04

 
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Q.人文学部ではどんな授業をする予定ですか?

A.文字だけではない、体感できる文学史を教えたいと思います。

私の専門は和歌や韻文ですので、和歌に注目した日本文学史をたどりたいです。といっても、和歌をただ解釈するのではなく、和歌をその背景から読み解くことで、体感できる文学史をひとつ教えてみたいと思います。

たとえば、古今東西たくさんの恋の歌が詠まれ、歌われてきましたが、恋のルールは同じではありません。今なら、メールやLINEがありますが、平安の恋の味方は「文(手紙)」だけ。男性は、季節の花の色に合う紙を選び、気の効いた和歌を綴り、花に結んでそっと相手の家に届けていました。

女性たちは、文を受け取ると、花の美しさ、紙に薫きしめる香り、文字の美しさや和歌のセンスから相手を判断しました。女性を口説き、恋をひとつ成就させるにもセンスや才能が必要だったのが平安時代。恋のルールを知れば、「光源氏はただのプレイボーイではなかったんだな」と理解できますし、平安の恋歌に対するイメージも変わるのではないでしょうか。

また、五七のリズムにぴったり合うのが日本語。字数やかたちは変化しても、ヒットした歌の詞を見るとやはり五七のリズムが使われています。脈々と受け継がれた五七のリズムをたどることもまた、文学史をわかりやすくするひとつの方法ではないかと考えています。

文学は文字だけで綴られたものではありません。音にしたり、視覚化したり、体験でなぞってみたり。たとえば、きれいな紙を用意して新しく本を作ってみてもいい。一歩行動に出てみると、文学の幅は大きく広がっていくのではないかと思います。
 
 
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