社会専攻

社会専攻
学校教育や家族、労働、環境、ジェンダーなど、わたしたちの身近には社会問題があふれています。テレビや新聞、インターネットではさまざまな議論が繰り広げられますが、当事者でなければ自分とは直接関係のない出来事だととらえる人も少なくありません。
社会専攻では、それらの身近な社会問題を中心に、なぜこのような問題が起こるのか、どうしたら解決できるのかを探求します。まず、社会問題をとらえる理論と方法論、歴史的背景を学び、政治や経済といった多様な側面から社会を考える力をやしないます。そのうえで、実際に問題のなかにいる人びとの話をきいたり、調査などのフィールドワークに取り組み、人間の本質に迫りながら、問題の解決方法を考える力を身につけます。

4年間の学び

1年次では、哲学をはじめとする人文学の基礎教養を身につける授業と言葉の力を身につけるプログラムを実施。2年次より専攻に分かれて学びます。
  • 2年次
    現代社会が抱える
    さまざまな課題を探る。
    学校教育や家族、労働、環境、ジェンダーなど現代社会の身近な問題を分析し、人間の本質を考えていきます。後期からは、政治、経済、思想、文化の4つの軸から興味・関心に応じてゼミを選択。各ゼミの領域における基礎理論や社会調査の手法を習得します。また、学部共通のソーシャルデザイン・プログラムでは、社会の課題を発見し、解決する方法を体験的に学びます。自分と社会の関わりについて意識を高め、多様な問題を多角的にみる力をやしないます。
  • 3年次
    異文化コミュニティで、
    社会の成り立ちを学ぶ。
    前期は国内外のフィールドで1学期間滞在しながら学びます。その土地の社会の成り立ちや、そこに暮らす人びとの価値観や意識を調査。現地に足を運ぶことでみえてくる、それぞれの地域が抱える課題とその解決方法を探ります。後期には再びキャンパスに戻り、ゼミで個々の研究を深めます。4 年次の卒業研究もみすえ、各領域の専門的な文献や資料の講読も実施。自分と自分を取り巻く社会の課題を考察し、自ら解決する力をみがいていきます。
  • 4年次
    より良い社会と
    人間のあり方を提言する。
    研究テーマを決め、ゼミの教員の指導のもと、卒業研究に取り組みます。これまでに学んだアンケートや観察、きき取りなどの調査手法を使い、社会問題を分析。社会や地域、個人の抱える問題の解決法を提示し、実際に現場で試します。最終的には教員だけではなく、学生どうしがお互いにアドバイスを行いながら、研究の成果を論文にまとめます。より良い社会と人間のあり方を追求するなかでつちかった課題解決力は、卒業後にも活きる力となります。

卒業論文テーマ例

  • 「女であり母」という生き方~新世代ママのファッションからみる家族~
    昨今、マスメディアから注目される「新世代ママ」と呼ばれる母親たち。その特徴はみた目からは母親だと判断できないほどの若さとファッション。その背景には現代の日本で進む「個人化」が大きく関係している。論文では「個人化」が母親のファッションに与えた影響と、現代の家族において「新世代ママ」のファッションが果たす役割について考察する。
  • 民族文化をまなざす~再魔術化した観光と「聖なるもの」への渇望~
    わたしたちは観光に「非日常性」を求めている。それをわかりやすく示してくれるのが民族文化であり、観光客は民族に「聖なるもの」を追い求める。観光化しているタイの少数民族とアーミッシュの2つの民族文化の現状を踏まえつつ、「聖なるもの」が枯渇した現代社会において、観光にそれをみい出そうとするわたしたちの欲望にせまる。
  • 沖縄・本土の壁をこえた泡盛流通の希望-県外流通の”やりにくさ”を紐解く-
    沖縄の地酒「泡盛」は、1990年代後半から2000年代前半に急激に県外出荷が増加した。その流通の仕組みには本土の焼酎とは異なる部分が多くみられ、本土の酒類流通関係者は泡盛の流通に対して”やりにくさ”を感じている。沖縄における問屋の力の強さ、米軍統治と本土復帰にともなう酒税特別措置、本土と沖縄の酒の志向などからその理由を分析する。
教員に聞く|社会専攻

フィールドに出ることで、社会とあなたの具体的なつながりを、体験的に学ぶことができる。

細川先生

ニュースで「グローバル化」ときいて、あなたは何を思うでしょう。たとえばTPPの問題であれば「海外から安価な食材が輸入されるようだけど、日本も参加するのだろうか」くらいにとらえているでしょうか。ところが、近所の便利なコンビニはグローバル化を象徴する存在で、カップラーメンの食材は、地球の裏側の児童労働とつながっているかもしれません。フィールドに出て、実際に社会や経済を動かす人びとと出会い、話をきき、調査をすることで、そうした社会の仕組みや解決すべき問題への理解が深まるのです。社会専攻では、遠いと思っていた出来事がいかに自分の日常生活とつながっているか、より良い社会をめざすことと自分の人生の選択がどのように重なるのか、などを学ぶことになるでしょう。
社会専攻 細川弘明(専門:南北問題/文化人類学)

カリキュラム表
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