柳沢 菜々先生インタビュー

2015/12/25

02yanagisawa

Q.古代史を研究するなかで一番面白さを感じるポイントは?

A.資料を読み解き、そこに名もなき人の声を聞くことです。

さまざまな資料を通して、名もない人たちに触れることが一番面白いですね。

一見すると、硬い文章で書かれた古代の法令に関する資料。でも、「なぜこんな命令を出したのだろう?」と考えつつ読みこんでいくと、いろんな立場の人の思惑、そして法令の対象となる名もない人々の姿も浮かび上がってきます。

もし、立て続けにいくつもの政策が出されているなら、政府の意図通りに民衆が動かなかったということ。法律の向こう側に、生き生きと当時の人々が見えてくる気がするのです。研究者が何とか探り出さなければいけないのは、記録として残っていない声のほうだと思いますね。

また、資料として一番興味を持っているのは、短冊状の木の板に文字を書いて用いられた「木簡」です。木簡は、いわば“古代の一般人”が書き、ポイと捨てたものが地下からたまたま出てくるもの。当時の人が肉筆で書いた生の資料です。木簡を見ることは、名もない人々に直接触れることに一番近いんです。

もし、古代人が自分の書いた木簡を見られていると知ったら、昔の講義ノートを見られたのと同じように恥ずかしがるかもしれません(笑)。私もまた、友だちの書いた昔の講義ノートの端っこの落書きを見るような気分で木簡を見ていますね。実際に、落書きされた木簡もあるんですよ。

  
 
 
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