岩本真一先生インタビュー

2015/06/18

 
 
岩本真一04

Q.“自分ごと”として、歴史に関心を持てたのはどうしてですか?

A.「歴史を動かした力は、名もなき多くの人々だと理解できたからです」

ナポレオンであれ、徳川家康であれ、歴史上の人物が何かを成し得たのは、彼らのもとに多くの人々がいたからです。僕たちは小さくはかない存在でしかないけれど、時代を動かす大きなひとつのエネルギーをかたちづくることができるのです。自分と何ら変わることのない人々が、歴史のなかでどう動いたかに目を向けてみるのも面白いですよ。
 
高校までの歴史の授業では歴史的事件を追うことに終始しがちですが、大学で学ぶ歴史はあるひとつの時代や問題を深く掘り下げて普遍性に到達することを目指します。たとえば、「日本のファシズム」について深く考えていくと、「近代」という時代の問題に突き当たります。さらに、近代的な価値を身につけている私たち自信の問題をも浮き彫りになってくるのです。こういう勉強のしかたをしていると、自然と自分と社会の接点も見えてきます。
 
我々が生きている社会は、生まれる以前からの歴史のなかでつくられた価値に基づいています。自分という個人もまた、その歴史性を否応なく背負ってしまうわけです。僕が「日本の近代を考えなければいけない」と思ったのも、その歴史性が感じられたからだと思います。
 
また、高校までは、古代や中世に比べて近現代史を学ぶ時間が少なく、今を生きている自分とのつながりが見えづらい傾向があります。しかし、自分が生まれる前の歴史の一部は、かならず自分のなかに体現されているもの。近現代史を見直していくと、そのつながりが感じられて、歴史の見え方も変わってくると思います。
 
 
 
 

 
 


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