中島勝住先生インタビュー

2015/04/03

 
 
中島勝住03

Q.文化としての学校を研究するにはどんな方法がありますか?

A.「学校のモノやコトの来歴を問い直すことから始まります」

不思議なことに、学校には「なぜ、それがあるのか」がわからないモノやコトにあふれています。たとえば「給食」。子どもたちは、「なぜ給食制度がはじまったのか」「給食がどのように作られたのか」を知らずに食べています。「なぜ、緑色なのに“黒板”と呼ぶのか?」「なぜ、靴下の色が決まっているのか」。「なぜ?」と問いかけても誰も教えてくれません。「そう決まっているから」としか言いようがないからです。
 
学校では、モノやコトの来歴が問われないので、子どもたちは「学校で何が起きているのか」をうまく捉えられません。彼らが、ようやく学校から解放されてやってくるのが大学です。大学は「なぜ?」を問うべき空間。だから、授業で学生たちに「高校までの学校体験を振り返ってみよう」と提案するんです。
 
僕はよく、学校における不良の存在を例にしています。彼らが律儀に学校に現れて校則を破り、授業を妨害するのは、彼らなりの学校を楽しむ方法を編み出したからだと考えられます。つまり、「学校はつまらない」と不満を抱きつつ何もしなかった優等生よりも、不良のほうがはるかに自由に学校を楽しんだとも言えるわけです。
 
違う視点から学校を見直してみると、不良や不登校が積極的な行為であると発想が逆転し、自分の学校体験を相対化できるようになっていきます。すると、学校という文化の持っている面白さにも触れることができ、もっと学校を楽しめるようになってくるのです。
 
 
 
 

 
 


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