ウスビ・サコ先生 インタビュー

2014/09/18

 
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Q.どうしたらグローバルな考え方ができますか?

A.「一杯の珈琲からでも世界の姿が見えてきます」

 
 たとえば、キリマンジャロ珈琲を飲んでいる多くの人は、まさか自分のカップのなかにある珈琲がケニアと関係があるとは思っていません。ケニアの珈琲豆の価格は、実は産出国であるケニア自身が決めることはできないんです。世界市場で、イギリスやフランスの取引所で、国際市場の価格が決められています。先進国でおいしく飲まれているケニアの珈琲は、豆を作っている地元の人には高価で飲むことができないんです。
 
 西アフリカ、マリの隣にあるモーリタニアという国の名前を聞いたことはありますか? おそらく多くの人が知らないのですが、日本で食べられている蛸の60%以上はモーリタニア産です。モーリタニア人はあまり蛸を食べないので、日本に輸出しているんですね。そんな背景があるので、実は日本はモーリタニアの援助に力を入れています。
 
 「国際問題」というと、遠くにある大きな問題のように感じられるでしょうが、実はかなり身近にあるものです。一杯の珈琲について深く注意を払うだけでも、手で触れられるほど近いところにある世界とのつながりに気づくはずです。
 
 結局、すべてのものは無意味ではないということを理解したほうがいいと思うんです。自分の行動、住んでいる場所、関わっている人。自分の周りにあるすべてには、実は奥深い意味があって、いろんなところにつながっていることを見ることが、グローバルな考え方をするうえで一番大事なことだと思います。
 
 私の研究は、すべての空間や人の行動を「意味があるもの」として見ること。それは、目の前にある、人の行動や関係性に注目することによって、はじめて空間に意味を見いだすことができると考えているからです。
 
 
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