立体造形コース

立体造形コースで何を学ぶか

木、石、土、金属、セメント、樹脂など、あらゆる素材を扱う立体造形の分野。その表現手法も、体感できる作品、自然のなかに配置するランドスケープアートなど、広がりを見せています。精華では、「彫刻」のイメージが強い従来の立体造形の枠を超えて、ダイナミックに進化する時代の流れをとらえた、三次元アートの可能性を追求します。

立体表現の視点を身につけ基礎を習得する

立体表現の基礎となる、ものづくりの技術と空間に対する感覚、そして立体を構成するための基礎を学びます。たとえば人体塑像実習では、身体の魅力的なラインやポーズを量感豊かにとらえ、かたちをひきだすプロセス、型取り技法を習得します。また、作品を支えるコンセプトの構築や発想力も重視。作品制作と連動させながら、立体表現に不可欠な理論と構造的な思考力をはぐくみます。

出会いと対話が表現を深める

立体造形コースでは扱う素材ごとに分けられた工房で実習を行います。鉄工室、木工室、モデリングスタジオのほか、多角的な素材を扱うミクストメディアにも対応。ブロンズ鋳造を行う可傾炉、蝋型やシリコン型をつくる工房など貴重な設備をそろえています。実習ではこれらの施設を利用して、幅広い素材の基本的な工作加工技術を駆使して、新たな表現域の可能性を深めていきます。

美術を総合的に読みといていく

学生が主体となるカリキュラムも充実。第一線で活躍する造形作家やクリエイターを招く3年次の授業では、講師の人選、企画交渉、当日の運営まですべてを学生が担当。進級制作展、野外展など学外での展示発表の機会も充実しています。また、対外的なコンペ、就職活動に不可欠な個人作品ファイル、ポートフォリオ制作にも重点をおき、作品写真撮影技術と画像編集実習を行っています。社会に向けたセルフ・プロデュース力を高めます。

INTERVIEW

在校生インタビュー

全身で鉄にぶつかっていく緊張感が楽しくて。

学生作品
「1年次に大理石でつくった形を鉄で、サイズも大きく再現した」カエデの種子の作品。
幼いころから木工に親しみ、高校でも造形を専攻したぼくが精華を選んだのは、先輩たちの作品や制作姿勢に「自由」を感じたから。自分の力量や既成概念にとらわれず、やりたいことに挑戦する。無茶をして失敗しても「できると思ったんやけどなあ」と明るく笑っている(笑)。「楽しんでつくる」という根本がここにはある、自分ももっと何かできると思ったんです。
石膏や樹脂の型取り、鉄の溶接や鍛金、石彫に木彫など、ひととおりの素材と技法を体験したなかで、いちばん好きなのは鉄です。木や石は木づちとノミで形を削り出すマイナスの作業ですが、鉄はハンマーで叩いて伸ばし、新しい形をつくり出していく。叩くという動作の「全身でぶつかる」感覚、そして、けっして元に戻せない緊張感を楽しんでいます。叩けば必ず痕跡が残る。1回1回の過程が大切になるんです。いま取り組んでいるのは、カエデの種子をモチーフにした鉄のオブジェ。羽根を広げたような形で、横幅は5m近くなります。展覧会の会場に運ぶのが大変ですけど(笑)、思い切ったことができるのが精華のよさですから。

中嶋悠輔 3年生 京都府 京都芸術高等学校出身

施設・設備のご紹介

3回生実習室

ミクストメディアの制作を行う「ミクストメディアスタジオ」。他にモデリングスタジオなど、素材別の工房にわかれ制作を行う。

作業場

立体造形コースの作業場にはクレーンやフォークリフトも。

ブロンズ鋳造炉

ブロンズなどの鋳造ができる可傾炉。他に蝋型やシリコン型をつくるキャスティングルームなど貴重な設備がそろう。

立体造形コースを卒業して何を目指すか

学びの領域を制限しない立体造形コースでは、卒業生の進路も個性豊か。立体作家やディスプレイのデザイナーが目立つが、プロデュース側に立つ卒業生もいる。

彫刻家、アーティストとして
表現活動をする

彫刻の分野はもちろんのこと、彫刻の枠を超えた体感型のインスタレーション作品やキネティック・アートなど、作家として時代の先端をゆく表現を追求する人もいます。

舞台美術や、
プロダクトデザイナーになる人も

たしかな空間設計力は、ディスプレイや店舗装飾、空間デザインなどの仕事にも活かせます。家具や雑貨、ジュエリーデザイン、映画や舞台の美術監督などの道も選択肢に。

美術を紹介、教育、
プロデュースする側へ

立体表現の基礎を習得し、ひととおりの素材を扱えるのは大きな強み。教職に就いたり、さまざまな表現に接した経験から展覧会やイベントなどをプロデュースできます。