表現とは何か。洋画コースではこの問いが基本であり、最大のテーマとなる。
そのため、油絵から身体表現まで、あらゆる手法を体験する。出会いと対話を重ね、新しい絵画表現を見出してほしい。
「洋画」とは一般的に油絵を指すことが多いが、精華の洋画コースは、そこから広がる可能性を追い、彫刻、写真、インスタレーションなど、幅広い表現を試みる。サポートする教員はそれぞれに作風の異なる、バラエティに富んだ現役作家たち。ひとつの枠に閉じ込めることなく、一人ひとりの発想や志向を尊重し、さらなる飛躍をうながす。
作品の幅を広げ、オリジナルな表現を確立するには、他者と向き合い、お互いの違いを認め合う〈出会いと対話〉が重要になる。あらゆる講義・実習で教員とディスカッションできる環境に加え、学生同士が対話・批評・検証し合うプログラムも多い。仲間の表現を見つめること、仲間から意外な視点で批評されることで、表現は磨かれる。
美術表現を総合的に読み解く力をつけるため、絵画以外にも多様な技法やアプローチを試みる。彫刻などの立体造形やパフォーマンス、写真などを体験する実習。絵画史や作品から作家の思想や社会背景を分析する講義。社会学や歴史、哲学などの視点から社会を考察するプログラム。幅広い体験と知識が、美術へのまなざしを深める。
洋画コースの学生たちは、展覧会を企画し、交渉し、実現するということや、長いスパンで工夫しながら制作するとはどういうことなのかを自然と身につけます。仕事も同じです。どんな仕事でもいいから、まずはやってみてほしい。そのなかで、考え、工夫を重ね、表現し続けていってほしいですね。
森本 勇[教授]
自分だけのブースでじっくり考え、友人と議論できる。
学生が自主運営する洋画コースのギャラリー。
美術という窓を通して、社会を見る目を身につけた学生たち。作家として制作を続ける卒業生は多いが、それ以外にも豊富な知識と作品読解力を活かせる職業は多い。
世界を舞台に現代美術家として活躍する卒業生もいる。ドイツを拠点とする塩田千春さんは、いまや日本を代表するアーティストだ。
美術館のキュレーター、企業の文化活動を支援するメセナ部門、各種アートプロジェクトの企画運営などで専門性を活かす。
幅広い技法を体験的に学ぶため、活躍のフィールドもおのずと広がる。広告やポスターなどの商業美術を手掛けるのもそのひとつだ。
〈出会いと対話〉を重視する授業でつちかわれるコミュニケーション能力は、美術界に限らず一般企業でも必要とされる。