芸術家という「生き方」を身につけるために。

絵を描く喜びを、あなたはきっと知っているでしょう。真っ白なキャンバスに、自分だけの線で、色で、構図で、自分のみた景色を写し取る。その楽しさだけを追い求めてきたという人も多いはずです。絵画の喜びのひとつは、たしかにそこにあります。
でも、そのもう一歩奥にある、描くことの意味を考えたことはないでしょうか。あなたは、なぜ、何のために、絵を描こうとしているのでしょう。描くことで何をとらえ、伝えたいのでしょう。
洋画コースの4年間は、その問いをあらためて自分に投げかけるところからはじまります。いくつものテーマで絵を描き、美術の歴史を学び、すぐれた作品を鑑賞しながら、卒業までかけて、ずっと答えをつき詰めていくのです。あらゆる美術の原点である洋画にとって、「自分」を知ることがいちばん大切なことだからです。
描くという行為は、「自分」を知るための行為といってもいいでしょう。なぜ自分は描くのかを問うたとき、自分とは何か、生きるとは何かという根源的な問いにまでつながっていきます。そこでたどり着いた「自分」こそが、個性であり、あなたにしか表現することのできない作品になるのです。
絵画は自分を知るきっかけを与えてくれるもの。絵を描きつづけるということは、自分や生命、人間の本質を追求しつづけることです。美術家とは職業のことではありません。生き方のこと。そう理解できたとき、あなたは描くことのほんとうの意味に気づくでしょう。

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