陶芸コース

陶芸コースで何を学ぶか

土という限られた素材から、どんな新しい世界を築けるのか――精華の陶芸コースでは、暮らしの茶碗から巨大なオブジェまで、伝統工芸、アート、デザイン、クラフトのすべてをフォローし、さまざまな作品に取り組みます。陶芸=工芸という考えが根強く、またどの国よりも陶器への意識が高い日本から、世界に向けた現代陶芸の新しい可能性を模索します。

器からオブジェまで自由に幅広く

精華の陶芸コースでは、実用・アートの区別にとらわれず、4年間にできるだけたくさんの素材や技法、考え方にふれていきます。ロクロやタタラなど技術的基礎を学び、さまざまな種類の土にさわる科目に、作風の異なる作家たちに学ぶ実習。作品へのアドバイスや指導も、複数の教員がそれぞれの視点で行います。さまざまな経験が、ひとりの作家としてのスタイルをつくり上げます。

新たな陶芸表現を生む最高の設備

大人の身長ほどもある大作も納められる4基のガス窯と、6基の電気窯を備えた窯場。30台の電動ロクロ室、釉薬実験室に乾燥室と、精華の陶芸コースの施設は全国でもトップレベル。これらは必要に応じて、いつでも使うことができます。また、滋賀県の朽木学舎には、本格的な登り窯を備えています。3年次には伝統技法のねりつけで壺を制作し、その登り窯で焼成する実習も行っています。

現役作家に「弟子入り」して学ぶ

2、3年次には、学内にいながら作家に「弟子入り」するプログラムがあります。手法やスタイル、用いる素材も異なる現役作家10数名を招き、学生はひとりの作家のもとで平均5週間にわたり、成形から焼成までを集中的に学びます。実際の工房さながらに、プロの技術と制作姿勢を間近に見る経験は学生たちにとって大きな刺激。自分の表現の方向性を定めるきっかけにもなっています。

INTERVIEW

在校生インタビュー

かたちと絵柄で「 かわいいもの」を追求したい。

学生作品
「思いついたらすぐ書きとめます」陶磁器の塔に描かれた華やかな図案はすべてオリジナル。
ヨーロッパの童話に描かれるメルヘンの世界やロココ調の雑貨のような華やかさが好きです。陶芸といえば「和」のイメージが強く、実際授業でもロクロや手びねりといった伝統技法も学ぶんですが、私は自分の思う「かわいいもの」を陶芸で表現したい。なので、造形や装飾、とくに絵付けには凝りますね。
3 年次につくった「TEA party」というオブジェは、子どものころから大好きな「不思議の国のアリス」の一場面がモチーフです。丸い白磁の食器を積み上げたような塔の形は、ケーキのイメージ。「呉須(ごす)」という藍色の顔料で蝶々や花の模様を描き、電気窯で焼き付けます。日本の陶磁器に古くから使われる顔料ですが、図柄によって洋食器風にもなる。卒業制作はこのコンセプトを一歩進め、塔をばらせば実際にボウルや深皿として使えるようにしました。見た目はかわいいけれど、けっこう技法的にチャレンジした作品なんですよ(笑)。
新しいことに挑戦したいというのは自分の性格であり、精華らしさかもしれません。卒業後は絵付けの学校で、もう少し自分の世界を追求するつもりです。

山崎千尋 4年生 大阪府 大阪成蹊女子高等学校出身

施設・設備のご紹介

窯場

ガス窯、電気窯を4基ずつ備えた陶芸コースの窯場。

ロクロ室

30台の電動ロクロを備えた陶芸コース・ロクロ室はゆったりとしたスペースが特徴。

登り窯

滋賀県の朽木学舎近くには、本格的な登り窯があり、実習に活用されている。

陶芸コースを卒業して何を目指すか

卒業生の多くが、それぞれのペースで制作を続けている。有名展に入賞しプロとして活動する者、アトリエを持ち教室を開く者。企業のなかにも活躍の場は見つかる。

陶芸作家、プロの陶芸職人として
活躍する

多くの学生・卒業生が公募展に入賞。また、伝統工芸で道をひらく人もいます。作家のつくる陶器は幅広い年齢層に人気があるため、商業的に成功する可能性も。

陶芸を教える、プロデュースする
仕事に就く

陶芸が身近な文化として根付いている日本には、愛好家もたくさんいます。幅広い知識とたしかな技術を活かして教室を開いたり、展覧会をプロデュースする道もあります。

感性を活かして
プロダクトデザインの世界へ

陶芸コースでつちかった現代的な感性を活かし、既存の枠に縛られない先鋭的な食器や花器、インテリア、雑貨、アクセサリーなどプロダクトデザインの世界で活躍することもできます。