京都精華大学 教育後援会 Kyoto Seika University Parents Association

2018.09.26

  • 活動報告

2018年度教育懇談会を開催しました

2018年度教育懇談会(本学会場)を開催しました。

教育懇談会は講演会や教職員との面談を通じて、学生の修学状況、本学での学びや進路・就職などについて理解を深めていただくことを目的に、年に1回開催しています。

今年は6月23日に開催し、約150名の会員のみなさんがご参加くださいました。

はじめに、教育後援会顧問のウスビ・サコ学長から挨拶がありました。

「物事を選択していくうえで、どういう価値観を持つか。そこには芸術系思考が重要になる。何もないところからアイディアを生み出すアートシンキングを育てていくのが本学の役目です」と伝えられました。


続いて梶貴徳教育後援会会長から挨拶がありました。「現代社会の環境は昔と比べて様変わりしている。勉強するだけではなく、会社や仕事選び、充実感、働く意味を考える時代。多くの留学生がいる精華では、異文化交流が可能である。また、地域の皆さんとの交流やボランティアに育むことで、将来の原動力となっていくだろう」とのお話でした。

続いて、「私の就職活動」と題して、卒業生の西村梓さん(芸術学部卒)から、進路選択の流れや就職活動で悩んだことについての講演がありました。

現在、スタイレム株式会社で働く西村さん。
入学した時からテキスタイル(織物・布地)についてもっと知識を深めたいと考えていた西村さんは、海外留学先で日本とは異なったテキスタイルの使い方を目の当たりにしたことが、今の仕事を選ぶきっかけになりました。

就職活動を始めた時期が、周りと比べて少し遅く、じっくりと会社を比較する時間はありませんでした。そこで、とにかくテキスタイルに関わることができそうな会社であれば受けていたという西村さんは、試験を通じて「自分が仕事としてやっていきたい事」を考えることができました。

面接官との会話や会社の雰囲気などで会社を選び、お互いに合わなかったらそれまでと腹をくくっていましたが、最終的に2社の最終面接まで通過した時には、どちらも選ぶことができなくなってしまいました。選ぶことができない悩みとプレッシャーで、最後の最後まで悩み続けた結果、最終的に現在勤める会社の内定をもらうことができました。

就職説明会に行かなければ、就活の波に乗り遅れてしまう、と留学後すぐに動き始めた西村さんに比べて、周囲の動きはのんびりしていて、みんな仕事をしたくないのかなと不思議に感じていました。
しかし、卒業して同級生たちの話を聞くと、それぞれのペースや考え方があり、在学中の様々な物事が就職活動に繋がっていたのだと実感しました。

また、就職活動中は両親に面接のスケジュールや内容などを報告し、夜遅くまでアドバイスを受けて支えてもらった事が励みになり、就職が決まった今でも仕事についての相談をしています。
就職活動中は不安になったり、落ち込むことも多いので、応援してくれる両親や教員の存在はとても大きい。お子さんたちの話を聞いてあげて欲しいと語りました。

さらに、キャリア支援チームリーダー矢澤愛さんが、本学のキャリア支援内容について講演しました。

5年で大幅にアップしている本学の就職率を見ても分かるように、最終的には就職率としては低くないにもかかわらず、本学の学生には、他大学に比べて圧倒的に動き出しが遅くなっている『行動不足』や、大学からの案内を見ずに近しい人の話だけを聞いてしまう『情報不足』に加え、PRできることが何もないと考える『思い込み』といった3つの共通点があると語りました。

かつては有名企業1社に長く勤めて、60代で退職というのがスタンダードな価値観でしたが、今は働き方やキャリアも多様化しているので、「○○でなくてはならない」から学生を自由にすることが、キャリア支援チームの目的の1つだと語りました。

だからこそ、是非ともキャリア支援チームに足を運ぶようにお子さんに伝えてくださいと声をかけました。

講演会終了後には教職員との面談時間が設けられました。
学科ごとの会場では、お子さんの生活・学習状況などについて熱心に話し合う様子が見られました。





最後は学生食堂に集まり、懇親パーティーを行いました。教職員と保護者のみなさんでテーブルを囲んで語らいの時間がもたれました。