
BASIC English は850語でほとんどすべてのことをいいあらわせる英語の体系で,はじめ国際補助語として考えだされましたが,その後,英語学習の基礎としての有効性がみとめられ,またコミュニケーション研究のためのメタ言語としても使われています。
BASIC English の発見は,C. K. オグデンとI. A. リチャーズが『意味の意味』(1923)を執筆中にいろいろな語の定義をしようとすると,ある少数の語がくりかえし現れることに気づきました。これらの少数の語を整理して体系化すれば,それで世界中すべてのことをいいあらわせるかもしれない! 国際補助語としての BASIC English はC. K. Ogden (1889-1957) によってまとめられ,1930年に発表された。英語への入門とか,難文の解釈などの応用においてはI. A. Richards (1893-1979) の業績に負う所が多い。
日本では BASIC の刺激をうけたものに,土居光知『基礎日本語』(1933)がある。それは高い教育を受けていない大多数の日本人のためにたやすく知識を伝える文体を目的につくられた。片桐ユズルによる外国人のための基礎日本語教材もその延長線上で考えられている。くわしくはユズルサイト内の「片桐ユズルと基礎日本語教育」をご覧ください。
850語で世界のほとんどのことをあらわすにあたって,それらを組み合わせて使うのに,ある程度の練習が必要です。また旅行にでるときには余計なものを持たないように,ぜいたくをいわない覚悟がいります。特に BASIC は世界の切り取り方として英語に特有の仕方をおしすすめたものですから,翻訳をとおさずに直接法で English Through Pictures (EP)を先生から習うのがベストです。たとえばユズルは京都精華大学の公開講座 GARDEN「英語表現講座」でそのようなクラスを教えています。この方法は GDM と呼ばれています。
GDMは入門期の外国語教授法として Graded Direct Method の略です。ハーバード大学においてI. A. リチャーズとクリスティン・ギブソンにより1940年代から60年代にかけて開発されました。その英語の教材は BASIC English にもとづき,認知の順序に即して graded (段階づけ) されています。聞く,話す,読む,書くの4技能を母語の媒介なしに direct (直接的) に,からだで学習します。 易から難への段階づけが明快であるため,母語による媒介の必要がありません。母語による干渉が排除されているため,発音,構文,意味における混乱が最小限にとどめられ,発見学習と創造的応用力が起こりやすくなっています。
GDMによる教材は英語のほかにイタリア語,スペイン語,ドイツ語,フランス語,ロシア語などが Language Through Pictures Series として出版されています。日本語について片桐ユズルと基礎日本語教育をご覧ください。

BASICを身につけるベストの方法は, この本により日本語の仲介なしに絵をとおして直接的に英語世界へ入ることです。ここではBASICの850語から550語を選び, 難易順に配列し, もとの意味から特殊な意味へと発展させてありますから, それぞれの語をいろいろな状況で使えるようになります。 絵を見て理解するだけではなく, 実際の物品を指したり, 動作をしながら, それに相当する英語をしゃべることで, からだが英語をおぼえます。

使用頻度のもっとも高い7,500の英単語をBASICで言い替える, 英英辞典としても便利。 ベーシック・ユーザーの必携書!

BASICの850語ひとつひとつについて, もとの意味から特殊な意味への発展を用例によって並べながら, それぞれの語のBASICの範囲内での使い方の基準を示す。

前掲のThe Basic DictionaryはBASICでの言い替えを用意しているが, こちらは約20,000語をBASICで定義している。 説明はBASICの基礎へもどるから, 他の辞書でよくあるような, ことばのぐるぐるまわりにならない。 語の多義性をカバーするBASICのはたらきは驚くべきものがある。

日本語をべーシックでどう説明するかという和英辞典。 日本語をならう外国人に評判がいい。

冗長性を排除し,視覚的メタファーを多用したベーシック・イングリッシュを,活字文化というキイワードで考えなおしてみると,具体的な単語の教え方に大きな思想的背景が見えてくる。

BASIC English ではいわゆる動詞を排除したため,基本動作語+名詞という一見まわりくどいような言い方をするが,実はこの構文は莫大なデータベースにも高頻度であらわれていて,非常に英語的な言い方なのだ,ということをわからせてくれる。

練習問題をたのしみながら,ベーシック英語850語の語彙体系の考え方と使い方が身につくように,親切に作られています。

演習をひとつひとつやりながら,ベーシック英語850語の使い方がいつのまにか身についてしまう。 日本でのベーシックの教え方も歴史を重ねただけあって, 今までにあらわれた類書のなかでベスト!

日本ベーシック・イングリッシュ協会2000年度研究大会,2000年10月の神戸松蔭女子学院大学における発表,片桐ユズル「言語における規則と不規則」をもとにしてつくった小冊子です。イラストや写真を用いて,意味論の基礎をやさしくわからせます。ご希望の方はyuzuru@kyoto-seika.ac.jpまでお問い合わせください。

2005年6月18日すみだ産業会館(東京)における片桐ユズルの授業実演と理論説明,Q&Aを組み合わせ,GDMをわかりやすく紹介している。(DVD, VHS, 78分)ご希望の方はyuzuru@kyoto-seika.ac.jpまでお問い合わせください。
GDMについての資料などはGDM英語教授法研究会に直接連絡なさることをおすすめします。同研究会(年会費6,000円)は月例研究会や教師養成セミナーなどを催し,月刊ニュースや年刊ブレティン等を出しています。 また片桐ユズルが運営するGDM英語教授法研究会西日本支部のページでは,随時ニュースを載せています。
日本ベーシック・イングリッシュ協会は研究会やワークショップなどを催し,月刊ニュースや年刊紀要等を出しています。入会希望者は年会費4000円を下記へ送りください。
基礎日本語教育について,またベーシックについては,yuzuru@kyoto-seika.ac.jpまでお問い合わせください。
現在,京都精華大学の公開講座GARDENの「英語表現講座」は,10〜12回シリーズでベーシック・イングリッシュ の発想と方法をあつかっています。
日本ベーシック・イングリッシュ協会のページでは,研究会などの情報を公開しています。GDM教授法についてのホームページには,中山滋樹さんのページなどがあります。またYasushi Ohyamaさん,Takahiro Kanekoさんが運営しておられる Basic English ML では,ベーシック・イングリッシュのメッセージを交換したり、ベーシック・イングリッシュに関する情報を交換したりするメーリングリストに参加できます。Ryota's Daybook: Language Arts & Basic Englishでは,飯嶋良太さんのベーシックによるベーシックについてのベーシックな情報を読めます。
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