研究活動の公正な実施に向けて Research Activities

京都精華大学研究費執行における不正防止規程

2011年9月12日 制定
2015年3月30日 改定
2016年2月1日 改定
2017年3月27日 改定

(目的)

第1条 本規程は、「京都精華大学研究倫理規程」第13条第4項に基づき、京都精華大学(以下「本学」という。)における研究費の執行に関する不正行為(以下「不正行為」という。)を防止するとともに、不正行為が行われ、またはそのおそれがある場合に適切に対応するために、必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 本規程における用語の定義は、次の各号に定めるところによる。
  • (1) 「研究者」とは、本学において次号の研究費にかかる研究活動に従事する者(大学院研究科の学生を含む。)をいう。
  • (2) 「研究費」とは、国、国が所管する独立行政法人、地方公共団体等から配分される公募型の補助金、財団等からの助成金、学外から委託された受託研究に係る研究費および寄付金ならびに学生納付金を源泉とする本学独自の研究経費による研究資金をいう。
  • (3) 「配分機関」とは、国、国が所管する独立行政法人、地方公共団体、財団、企業等の本学に対して研究費を配分する機関をいう。
  • (4) 「不正」とは、故意もしくは重大な過失による研究費の他の用途への使用または研究費の交付決定内容やこれに付した条件に違反した使用をいう。
2 「教職員等」とは、本学の役員、専任教職員、嘱託教職員、特別任用教員、特別研究員および学生等をいう。
  • (1) 特別研究員については、別に定める。
  • (2) 学生等とは、学部学生および大学院学生その他本学に在学または在籍して修学または研究に従事するものをいう。

(最高管理責任者)

第3条 本学の研究活動における研究費の運営・管理について最終責任を負う者として最高管理責任者を置く。
2 最高管理責任者には学長をもって充て、職名を公開するものとする。
3 最高管理責任者は、研究活動における不正行為が行われ、またはそのおそれがある場合、厳正かつ適切に対応しなければならない。
4 最高管理責任者は、教職員等に対し研究費の不正防止の基本方針(以下「基本方針」という。)を策定および周知するとともに、それらを実施するために必要な措置を講じる。また、統括管理責任者およびコンプライアンス推進責任者が責任を持って研究費の運営および管理を行えるよう適切な措置を講じなければならない。

(統括管理責任者)

第4条 本学の研究活動における研究費執行の不正行為防止等に関して、最高管理責任者を補佐し、研究費の運営・管理について機関全体を統括する実質的な責任と権限を有する者として統括管理責任者を置く。
2 統括管理責任者には、教学担当副学長をもって充て、職名を公開するものとする。
3 統括管理責任者は、基本方針に基づき、大学全体の具体的な対策を策定及び実施し、当該実施状況を確認するとともに、実施状況を最高管理責任者へ報告しなければならない。

(コンプライアンス推進責任者)

第5条 本学における研究費の運営・管理に関して、実質的な責任と権限を持つ者としてコンプライアンス推進責任者を置く
2 コンプライアンス推進責任者には、研究執行機関の長をもって充て、職名を公開する。
3 コンプライアンス推進責任者は、必要に応じてコンプライアンス推進副責任者(以下「副責任者」という。)を任命することができる。
4 コンプライアンス推進責任者は、統括管理責任者の指示の下、次の各号に定める業務を行う。
  • (1) 自己の管理監督または指導する部局等における対策を実施し、実施状況を確認するとともに、定期的に統括管理責任者へ報告する。
  • (2) 研究費の不正執行の防止等を図るため、研究者等に対して定期的にコンプライアンス教育を実施し、受講状況を管理監督する。
  • (3) 研究者等が適切に研究費の管理、執行等を行っているか等をモニタリングし、必要に応じて改善を指導する。

(研究者の責任)

第6条 研究者は、本規程および本規程に定めるコンプライアンス推進責任者の指導等に従い、本規程に基づいて行われる調査等に協力しなければならない。
2 研究費の申請、使用および管理に関わる教職員等は、不正行為対策の一環として本学が実施するコンプライアンス教育を受け、次の事項を含む誓約書を、最高管理責任者に提出しなければならない。
  • (1) 本学の規則等を遵守すること。
  • (2) 不正行為を行わないこと。
  • (3) 規則等に違反して,不正行為を行った場合は,本学や配分機関による処分及び法的な責任を負担すること。
3 前二項の義務を履行しない者にあっては、研究費の申請ならびに運営・管理に関わることができない。

(取引業者との癒着防止)

第7条 教職員等が発注又は契約する際は、関連規程等の定めにより行うこととし、それと同時に以下の内容を含んだ誓約書を交わすことができる。
  • (1) 機関の規則等を遵守し、不正行為に関与しないこと。
  • (2) 内部監査、その他調査等において、取引帳簿の閲覧・提出等の要請に協力すること。
  • (3) 不正行為が認められた場合は、取引停止を含むいかなる処分を講じられても異議がないこと。
  • (4) 構成員から不正行為の依頼等があった場合には通報すること。

(窓口の設置)

第8条 本学における研究費の使用に関する相談に対応するため、相談窓口を研究推進グループおよび総務グループに置く。
2 本学における研究費の不正使用に関する通報、告発に対応するため、通報窓口を総務担当者とする。

(調査の要否)

第9条 通報窓口担当者は、通報等を受け付けたときは、速やかに統括管理責任者および最高管理責任者に報告する。この場合、通報窓口担当者は通報者に対し、更に詳しい情報の提供および調査等への協力について依頼することができる。
2 統括管理責任者は、内部監査または前項の報告により研究費執行に関する不正行為が疑われる情報を知り得た場合、通報等の受付から30日以内に内容の合理性を確認の上、調査の要否を判断する。

(調査委員会)

第10条 統括管理責任者は、前条において調査の実施を決定したときは、速やかに調査委員会を設置して、事実関係を調査しなければならない。
2 前項の場合、配分機関に対してその旨を通知し、調査の方針や対象および方法について協議しなければならない。
3 調査委員会は、次の各号に掲げる委員で構成する。
  • (1) 統括管理責任者
  • (2) コンプライアンス推進責任者
  • (3) 被通報者の所属長
  • (4) 通報窓口担当者
  • (5) その他統括管理責任者が必要と認める者 若干名
  • (6) 学外有識者(弁護士、公認会計士等) 若干名
4 調査委員は、通報者、被通報者と直接の利害関係を有しない者でなければならない。
5 調査委員会の委員長は、統括管理責任者をもって充てる。

(調査の実施)

第11条 調査委員会は、次の各号の手順に従い、調査を実施するものとする。
  • (1) 被通報者およびその関係者からの事情聴取
  • (2) 支出に係る決裁文書、証憑類の収集、分析
  • (3) 支出の相手方業者等からの事情聴取、各種伝票の収集、分析
  • (4) 配分機関および本学が定める使用ルールとの整合性の調査
  • (5) その他必要となる事項
2 最高管理責任者は、調査の実施が決定された場合において、被通報者等の調査対象となっている者に対し、調査対象とされた研究に係る研究費の支出を停止することができる。
3 当該配分機関から求められた場合は、調査の関係資料および中間報告等を通知するものとする。また、調査に支障があるなど正当な事由がある場合を除き、当該事案に係る資料の提出または閲覧、現地調査に応じるものとする。

(調査への協力等)

第12条 被通報者は、調査委員会の調査に協力しなければならない。
2 被通報者は、調査委員会に虚偽の申告をしてはならない。

(認定)

第13条 調査委員会は、本調査の結果に基づき審査し、速やかに次の各号に掲げる事項の認定を行うとともに、これを含んだ当該調査の結果をまとめ、最高管理責任者に報告する。
  • (1) 不正行為が行われたか否か
  • (2) 不正行為が行われたと認定したときは、その内容、不正行為に関与した者とその関与の度合
  • (3) 不正行為が行われていないと認定したときは、併せて告発が悪意に基づくものであったか否か
  • (4) 研究費の不正執行の相当額
2 調査が終了しない段階であっても、不正行為の事実が一部でも確認された場合には速やかに認定を行い配分機関に報告しなければならない。

(措置)

第14条 最高管理責任者は、被通報者に不正行為の事実があると確認した場合は、被通報者に対して不正行為と認定された研究活動の停止を命じ、「学校法人京都精華大学就業規則」等被通報者に該当する就業規則に基づき懲戒処分等の措置をとるものとする。
2 各責任者において、管理監督の責任が十分に果たされず、結果として不正を招いた場合には、前項に準じて取り扱うものとする。
3 不正な取引に関与した業者が確認された場合は、取引停止等の措置を行うことができる。
4 最高管理責任者は、被通報者に不正行為の事実がないと確認した場合は、被通報者の研究活動の円滑な再開および名誉回復のために必要な措置をとるものとする。
5 通報者が、前条第1項第3号にいう悪意が明らかになった場合には、「学校法人京都精華大学就業規則」等に基づく懲戒処分等の措置をとるものとする。

(調査結果の公表)

第15条 最高管理責任者は、不正行為の事実があると認定したときは、速やかに調査結果を公表するものとする。
2 前項の公表における内容は、不正に関与した者の氏名・所属、不正の内容、機関が公表時までに行った措置の内容、調査委員の氏名・所属、調査の方法・手順を含むこととする。ただし、最高管理責任者が合理的な理由があると認める場合は、不正に関与した者の氏名・所属等を非公表とすることができる。
3 調査結果の最終報告について、告発等の受付から210日以内に、調査結果、不正発生要因、不正に関与した者が関わる他の競争的資金等における管理・監査体制の状況、再発防止計画等を含む最終報告書を配分機関に提出しなければならない。期限までに調査が完了しない場合であっても、調査の中間報告を配分機関に提出しなければならない。
4 配分機関に提出する調査結果の内容は、別表第1に定める。

(秘密の保持)

第16条 統括管理責任者、調査委員会委員その他不正行為の調査等に携わる者は、受付および調査の過程において知ることのできた秘密を漏らしてはならない。

(不正防止計画の策定・実施)

第17条 総務グループは、不正使用の防止計画を策定し、これに基づく業務の推進および管理を行うものとする。
2 最高管理責任者は、前項に定める不正防止計画の進捗状況を確認し、必要に応じて具体的な対策を講ずるものとする。

(内部監査およびモニタリング)

第18条 本学は、研究費執行における適正執行確認のため、内部監査を行う。
2 内部監査人は、内部監査委員が担当する。
3 内部監査人は、内部監査を通じて、関係者の意識の向上をはかり、研究費執行における不正行為の防止に努めなければならない。
4 内部監査の実施取り扱いについては、別に定める。

(内部監査方法)

第19条 (削除)

(雑則)

第20条 本規程の実施に関し、必要な事項は、本規程に定めるもののほか、統括管理責任者が定めることができる。
2 本規定は、これを公示するものとする。
3 本学は、文部科学省が実施する競争的資金等の管理および監査に関する調査について協力するものとする。

(事務)

第21条 本規程に関する事務は、総務グループにおいて行う。

(改廃)

第22条 この規程の改廃は、常務理事会において行う。

附則

この規程は、「学校法人精華大学における研究活動上の不正行為に関する規程」を廃し、2011年9月12日に制定し、同日より施行する。
2 2015年3月30日改定・施行
3 2016年2月1日改定・施行
4 2017年3月27日に改定し、2017年4月1日から施行する。

(別表第1)

調査結果の報告書に盛り込むべき事項
経緯・概要
発覚の時期および契機(※「通報・相談」の場合はその内容・時期等)
調査に至った経緯等
調査
調査体制
調査内容
  • 調査期間
  • 調査対象(※対象者(研究者・業者等)、対象経費〔物品費、旅費、謝金等、その他〕)
    (※当該研究者が関わる他の競争的資金等も含む。)
  • 調査方法(例:書面調査〔業者の売上げ元帳との突合等〕、ヒアリング〔研究者、事務職員、取引業者等からの聴き取り〕等)
  • 調査委員会の開催日時・内容等
調査結果(不正等の内容)
不正等の種別(例:架空請求〔預け金、カラ出張、カラ雇用〕、代替請求等)
不正等に関与した研究者(※共謀者を含む。)
  • 氏名(所属・職(※現職))、研究者番号
不正等が行われた研究課題
  • 研究種目名、 研究期間、 研究課題名
  • 研究代表者氏名(所属・職(※現職))、 研究者番号
  • 交付決定額又は委託契約額
  • 研究組織(研究分担者氏名(所属・職(※現職)、研究者番号))
不正等の具体的な内容 (※可能な限り詳細に記載すること。)
  • 動機・背景
  • 手法
  • 不正等に支出された競争的資金等の額及びその使途
  • 私的流用の有無
調査を踏まえた機関としての結論と判断理由
不正等の発生要因と再発防止策(※当該研究者が関わる他の競争的資金等も含む。)
不正等が行われた当時の競争的資金等の管理・監査体制
発生要因
再発防止策
添付書類
(例:交付申請書、交付決定通知書または委託契約書、収支決算報告書、確定通知書、競争的資金等の受取口座の写し、その他参考資料(証憑類等)等)
機関における当該事案への対応
(例)関係者の処分、交付中又は委託契約中の競争的資金等の取扱い、刑事告発等