「自由に描いたらいい。」と
 言ってくれた。

Hongli Guo | China
illustrator
Cygames, Inc.
School of MANGA
2016 Graduate

1. 京都精華大学入学を選んだ理由は?

高校生の時から、日本のアニメやマンガといったサブカルチャーにずっと興味があって、大学2年生のときから独学でマンガを描き始めました。私が住んでいた大連は日本との距離が近く、留学のチャンスが多くあったことも大きな理由です。京都精華大学のことは、日本語学校に来てから知り、実際にオープンキャンパスを訪れました。説明会に行った時に「自由自治」という言葉を聞いて、自分のやりたいことができると思いました。

2. 京都精華大学で学んだこと。

マンガのルールや理論的な部分ですね。入る前はマンガを描くばかりかと想像していたんですけど、実際は研究することの方が多かったです。優秀なマンガにある共通点、マンガが人に影響を与える仕組み、こういった理論的な研究はまったくしてこなかったので、とても面白かったです。最初は自分もこんな作品を描きたいって、絵がうまい人の真似をしていました。しかし、理論的な背景を勉強することで、具体的にどこが優秀か、どの部分が読者に影響を与えるかが分かるようになり、マンガを描くときの迷いがなくなりました。

3. 精華の魅力ってなんですか?

自由自治ですね。この考え方があったから、周りのものをどんどん吸収することができて、精神的な部分が成長したように感じます。中国の大学では、就職を意識したスキル重視の教育は受けました、だから、マンガの線もはっきり描かないとダメだと思って、最初はすごく緊張していたんです。しかし、京都精華大学で先生が「自由に描いたらいい。」と言ってくれたことで、自信を持てるようになりました。今は自由に描いてるけど、緊張して描いていた時より、線やかたちがいいんです。
また、自然環境ですね。すごく静かで、ときどき野生の動物がやってくる。初めびっくりしましたが、半年ぐらい経つとすごく好きになってくるんです。精華の山は形も柔らかくてかわいい。自然と一緒に生活してる感じになるんです。

4. 日本での生活はどうですか?

シンプル。周りの人に迷惑がかからない限り、自由が許されているから、自分の好きなことに集中できる。中国では、人間関係を保たないと物事がうまく進まないので、生活の3分の1は、人間関係を作ることに費やさなければいけません。日本人は、ときどき遠慮しすぎるところがあるけれど、それはお互いのいい距離を保つことでもあります。一人暮らしをしていたので、最初の半年は、ずっと部屋で絵を描いて引きこもり気味でしたが、だんだん学校に慣れてきて、友達ができると学校生活がどんどん楽しくなってきましたね。

5. 日本で働いてみた印象は?

みんな真面目で丁寧。絵を描くときは集中して、細かいところに注目します。また作品の至るところに日本の伝統文化の影響を感じます。色の使い方とか、画面の要素とか、無意識に出てくる日本っぽさは、やっぱり文化だなと。自分が描いたときは、やっぱりちょっと雰囲気が違います。チームメンバーの絵を勉強しながら、伝統的な部分を学んでいるところです。今は東京の駒沢に住んでいますが、ちょっと疲れましたね。東京はちょっと冷たくて、かたい。反対に、関西は活気があって、アートをするにはすごくいい場所です。雰囲気はまったく違いますね。

6. これからやりたいこと。

会社でゲームをいっぱい作って、他のアート業界にもチャレンジしたいです。今はゲーム会社だけど、これからはCMとか映画などの映像表現やコンセプトアートもやってみたいと考えています。便利さを考えると、日本でやりたいですね。中国では資料集めに苦労したりするので。

7. これから受験する留学生に一言メッセージ。

やってることを長く続けてください。何かを長く続けられるっていうことも才能だと思うので、まずは目の前のことをしっかりやりましょう。生活で何か困ったことがあったら、自分で悩むのではなく、先生や周りの人にアドバイスを求めたほうがいいです。けど、スキルは人に相談しすぎると、逆に自分を疑ってしまうこともあります。大事なのは深く考えずに手を動かすことです。