第5回「ポピュラーカルチャー研究会」開催
ブーム
流行り

7月19日(土)、京都国際マンガミュージアムにおいて、2008年度最初の第5回ポピュラーカルチャー研究会を開催しました。 「流行り(ブーム)」をメイン・テーマに高橋伸一氏(京都精華大学人文学部文化表現学科)、申昌浩氏(同 社会メディア学科)の2名が発表。
高橋氏は、「《ポップカルチャー》という言葉と操作されたそのイメージの流行」と題し、ポピュラーカルチャーについて思考を巡らせるための「ポップカルチャー」という術語の変容、すなわち「ポップカルチャー」という言葉に強烈で支配的なイメージ、いわば操作されたイメージ(manipulated image)が外部から付加された事実を重視。具体的にそのイメージを負う「マンガ、ゲーム、アニメ等」という《ポップカルチャー》観を概観し、同語の生成状況等をe-Gov(電子政府)サイトを検証しつつ、政策のコンテクストをならびにコンテンツ産業振興政策の段階などを具体的に追うとともに、「ポップカルチャー」戦略を支える「ジャパン・クール」という日本観との連関を提示。さらに、その戦略が高等教育と結びついている現状にも論及。
申氏は、「流行創出という文化コンテンツ 産業“韓流(Hallyu)”」 と題して、日本やアジアにおける“韓流”現象が10年も継続している現象に注目しつつ、“韓流”という文化コンテンツ創出の現象を韓国人はどのように考えているのかについて考察。まず“韓流”の始まりをさまざまな用語から探り出し、つぎに“韓流”の近因と遠因を財界や政界の思惑、すなわち、“韓流”の実相である国策としての“韓流”持続策や文化コンテンツを創出するための政策や文化コンテンツ産業施設の建設などを具体的に検証。さらに、韓流の波及効果としての文化コンテンツの輸出および新たな国家イメージ創造にともなう観光産業、食品産業、ゲーム産業、電子産業と同様の産業界への拡大を模索する姿を考究するとともに、その背景にあると考えられる“韓流”という儒教文化コンテンツにも焦点をあてながら韓流の現状と意義に迫り、韓流ブームの終熄にも論及する。
両発表とも、ポピュラーカルチャーを支えるシステム(政策・制度)を正面から捉えた初めての発表であり、今後の展開が多いに期待されるものとなった。

研究会構成員

2008/07/30



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