加美 甲多先生インタビュー

2016/01/14

 
 
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Q.人文学部ではどんな授業をする予定ですか?

A.文学への入り口をたくさん用意したいと考えています。

文学の基本は人間です。何を食べて、どんなものを着て、何を面白がって生活していたのかを考えることもまた文学。文学という行為は「読む」だけではありません。
 
人文学部では、中世の日本文学を担当しますので、やはり中世の説話集から入りたいですね。中世には、人間を生々しく映し出した非常に面白い説話集がたくさん残されていますから。
 
授業では、いろいろな媒体を使って、中世文学の世界の“入り口”を用意するつもりです。
たとえば、当時の絵や絵巻物を「見る」、琵琶や篳篥(ひちりき)の音を「聞く」、文献に現れる食べ物を「味わう」、香木などを「匂う」、さらには物語の舞台となった場所でフィールドワークをして「感じる」。五感のすべてを使うことで、当時の人々の世界に近づくことも大事です。
 
中学・高校の古典では、文法の難しさにつまずく人が多いのですが、極端なことを言えば「現代語訳から入ってもいい」と考えています。そのうえで、きちんと文献に帰ってきてもらうようにしたいですね。
 
文献があるからこそ、私たちは過去の時代の人々の生きた姿に触れることができます。そして、二次的に派生する作品や、他の表現形態での作品も生まれてくるのです。文献を読むことと、その先の世界に触れることのバランスを工夫しながら授業を展開したいと思います。

 
 
 

 
 


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