京都精華大学ギャラリーフロール
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「目の前を、聞く | 1980年代以前以後」展

目の前を、聞く

 「私」に訪れた強い「実感」があって創造が始まります。

たとえば、窓の向こうに広がる街が「今日はやけにさびれて見える。」「すごく優しく感じる。」といった「実感」が沸き上がってくる。なぜそのように感じるかは分からないが確かにそれを感じている「私」がいる。(身近なところで言えばそんなことでしょう。)しかし、その体験が何だったかをいくら考えても分からない。窓から身を乗り出してみても…。何かを理解したからとか、理解をするためにということではなく、もしかすると創造とは、少しでもあの「実感」に近づこうとする、静かなる行為なのかもしれません。

 さて「私」「実感」という言葉を使いましたが、これらは自分側から世界へ方向づけされ形成されるものではなく、世界側から自分へと方向づけされていく中で、つまり環境を取り込むことで初めて成り立つのものです。そこで念頭に置いておかなければならないのは、なにもかもが、自分の意志によって取り込まれたものではなく、無意識に無自覚に取り込んでいたり、知らず知らずに取り込まれているものがあるということです。それらを明確に知る必要があると私達は考え、展覧会と平行して、講演会「1980年代以前以後」を企画しました。80年代初頭、我が国に浸透してきた「豊かさ」。そのことが日本人の意識をどのように変遷させてきたのでしょうか。また、そのような時代に生まれ育つと「私」「実感」は何を取り込むのでしょうか。

 「目の前を、聞く」「1980年代以前以後」は、世代論を展開するものではありません。あくまでも「自己像」「世界像」をより開かれたものとして捉え直そうとする試みです。

 
洋画4回生有志企画

展覧会「目の前を、聞く」

2005年6月16日(木)〜6月28日(火)
10:30〜18:30 (水曜日休館 入場無料)
ギャラリー フロール/7-2 3ギャラリー/SO-COギャラリー



講演会「1980年代 以前以後」

各日 16:30-18:00 (無料・予約不要)
京都精華大学 明窓館 M-104 (ギャラリーフロール近く)

6月22日(水)「近代の縫い目」
島本浣 (京都精華大学芸術学部教員.美術史・美術批評史)

6月24日(金)「近代は“終わった”のか?」
西研(京都精華大学社会メディア学科教員.哲学者)

6月28日(火)「80年代からのおくりもの」
森口まどか(美術評論家.『diatxt.』 編集長.京都精華大学非常勤講師)

7月15日(金)「トークセッション / 1980年代以前以後」
島本浣×西研×森口まどか
※会場: 京都精華大学 春秋館 S-101


>>会場へのアクセス >>キャンパスマップ

出品者によるギャラリートークツアー:6月19日(日) 11:00〜 /14:30〜  6月23日(木)・24日(金) 14:40 〜