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Sensing 村上菜也子展


Sensing
村上菜也子展
2004年10月22日(金)〜10月24日(日)
Sensing 村上菜也子展
Sensing展は人々が*phytoncideと出会い、自らを育てる感覚を発見する時間・空間を提供します。-自らが感じるという感覚を持たなければ、感じることはできないのです-
*phytoncideとは森の中で感じることのできる癒しの物質です。

時間 11:00〜19:00
会場 'ASPHODEL' -The Sanctuary-
2階喫茶室にて展示"Sensing"
〒605-0085
京都市東山区八坂新地末吉町99-10
Tel & Fax:075-531-6131
URL:http://www.members.aol.com/SanctuaryAP/
E-Mail:SanctuaryAP@aol.com
出展者 村上菜也子(テキスタイルデザイン専攻卒)
Sayako Murakami [Design Room Phytoncide]
E-Mail:phytoncide@iris.eonet.ne.jp
共同
制作
KAJIYA・・・応本哲司
漆芸家・・・東端唯

祇園、四条通から縄手通を上がっていくと白くファッショナブルな建物、ASPHODELがある。今回2004年10月22日〜24日の間、ASPHODELの二階で村上菜也子さんの展覧会‘Sensing’(Design Room Phytoncide デザインルームフィトンチット)が行われた。その一室は雲の上そのものであった。

村上菜也子さんは学生の頃から趣味で照明を作っていた。イベントで照明を始め、空間を演出する照明というものに村上さんはどんどん惹かれていく。そこで光によって人の行動は制御されるということに気づいたのだそうだ。光が人間に及ぼす影響は想像以上におおきい。

今回の村上さんによる光は、おおらかに流れる時間と癒しの空間を演出していた。この雲は、平等院鳳凰堂に収められている雲中供養菩薩をイメージしたのだという。村上さんのお気に入りは、その中でも南24号だそうだ。肩の力の抜けたおおらかな表情の菩薩様は超越した精神の安定を人々へ感じさせる。雲からにじみ出る光は、私の心を落ちつかせた。誰でも一度は雲の上の世界を想像したことがあるのではないだろうか。私はこの一室が雲の上に広がっていくことを想像し、またそれを望んだ。

人間は森の中で森林浴などを行う際リラックスする事が出来る。これは森林が発するフィトンチットという物質と人が出会うからだ。村上さんはこのフィトンチットを、魂のこもったモノに触れる事によって感じることがでると考えている。つまり作品に触れる事で癒しを感じとることができる、そういう空間を村上さんは提供している。

私達は癒しというものを、いつ、どこで、どうやって感じているのだろうか。多くの人々や私自身も、癒しというものをブームの一部として見ており、ないがしろにしがちな気がする。生きていくには緊張と緩和のバランスが重要であるにもかかわらず、毎日の生活は緊張の連続であるからだ。日常で癒しを実感する機会は少ない。また非日常の中に本物の癒しは無い。本物の癒しは日常生活の積み重ねの中に求めていく必要があるのだろう。村上さんは、日常生活のベースがあるところでフィトンチットを感じることができれば、それがいい結果としてライフスタイルに還元されると考えている。

フィトンチットは自ら感じようと意識しなければ、感じることが出来ないと村上さんはいう。自らを癒すことができる空間を発見し、自分本来の姿で癒しを感じ、感覚を育てていく努力が現代には必要となってきているのだろう。事実、私はこのSensing展を経験しフィトンチッドと出会い、自らの癒しというものを深く考えるきっかけを得た。村上さんの作品の中から私は、本物の癒しを感じ得る事が出来たのだ。

日常生活における良質な空間と時間を提供する、Design Room Phytoncide (デザインルームフィトンチット)を村上さんは続けている。それを感じるのは見るもの自らの直感である。

村上さん、取材にお答えいただきどうもありがとうございました。とてもいい経験ができたと感じています。

取材・撮影 / 金森(人文学部3回生)