芸術学部 素材表現学科 テキスタイルコース

テキスタイルコース

伝統工芸から現代アートまでテキスタイルで自由な表現を

精華のテキスタイルコースでは、糸や布に限らず、時代が生み出すさまざまな繊維素材が造形する世界をテキスタイルとして考えます。染める、織るといった伝統的な技法の染織作品はもちろん、繊維を使った立体造形やインスタレーションも可能。ここにはアートとデザインを分ける境界線は存在しません。染色という普遍的な技法を用いて、既成概念を破る表現の可能性を追求していきます。

自由な表現を支える基礎を徹底して身につける

「徹底した基礎技法の理解が自由な表現を支える」という考えのもと、最初の2年間は型染、ろうけつ染、シルクスクリーン、織技法、繊維を使った立体造形など、あらゆる手法の基礎を学びます。伝統的な技法から先進的な技術まで、多様な制作を通じて、さまざまな素材を使いこなす力を身につけます。それは、伝統工芸、デザイン、アートの枠にとらわれない新しい作品を生み出すはずです。

現役作家が教員としてサポート

基礎を習得したあとは、学生の自主性を最大限に尊重。3年次以降のカリキュラムは、大半の時間が自由制作に当てられ、一人ひとりが独自の表現をめざして作品の構想と制作に打ち込みます。これをサポートするのは、第一線で活躍する現役作家でもある教員たち。教員が全員参加して行う講評では、さまざまな視点からの意見が飛び交い、学生の創作意欲とアイデアを刺激します。

染織文化の地・京都に学ぶ

展覧会やイベント、染織工芸とのコラボレーションなど、学生が発表できる機会が多いのは、西陣織や京友禅といった国際的に有名な染織文化の地・京都ならでは。3年次に行われる伝統工芸の現場を体験するプログラムをきっかけに、伝統的な手法をきわめる道を選ぶ学生もいます。また、日本の技法をふまえ、世界各地にある独自の染織文化をもつ土地で制作の場を求めることも可能です。

INTERVIEW

在校生インタビュー

染めにしかできない表現を使って、社会に問いかけるアート作品を。

テキスタイルコースでは、型染、ろうけつ染やつづれ織りなど、染めと織りのさまざまな技法を学んでいます。ぼくがおもしろいと思ったのは、染色。染料は布地にフラットにしみこむので、独特のテクスチャーがあるんです。
いまは、染めの技法を取り入れながら、「現代社会における個人のあり方」をコンセプトにした平面のアート作品を制作。「崩落」という作品では、全身を白塗りして雑踏に座り込んだポートレイトをプリントした布地に型染めした上から、白い岩絵具を垂らしました。社会のなかで孤独を抱える人と、見て見ぬふりで通り過ぎていく人たち。それを描くことで、大切なことを忘れているように見える社会への違和感を表現したかったんです。
アートといえば絵画や立体が王道というイメージがありますが、染色によるアート表現にも可能性があると思います。テーマの背景となる現代社会についての知識や、染めの技法や文化をもっと学んで、作品に深みを出したいですね。

賀門利誓 3年生 大阪府立枚方高等学校出身

施設・設備のご紹介

織実習室

織実習室

本格的織機を備えているテキスタイルコースの織実習室。

洗い場

洗い場

染め作業後に使用するこのスペースは非常に効率的。

テキスタイルコースを卒業して何を目指すか

卒業後の進路は幅広い。たとえば作家といっても、染織作家、クラフト作家など、さまざまな分野が想定される。アパレル業界で活躍する者が多いのも特徴だ。

染織作家として自らの表現を追求し国内外に発信する

京都は世界でもっとも染織作家の層が厚いといわれる場所。伝統的な染織工芸から現代アートまで、京都で生まれるさまざまな表現は、国内外に強い発信力をもっています。

アパレルメーカーでデザイナーとして活躍する

しっかりとした基礎技術、素材に関する知識や独創力を活かし、アパレルやインテリアなど繊維を扱う有名ブランドで、デザイナーとして活躍する卒業生も多くいます。

美術を教育、紹介、プロデュースする側へ

日本の伝統的な染織技術からファイバーワークの立体作品まで広く精通しているため、美術教員やキュレーター、プロデューサーなどの職業に就くこともできます。

美術の基礎と経験をさまざまな分野で活かしていく

美術の基礎を学び、表現とは何かを考え抜いた経験は、さまざまな分野に活かせます。車やゲーム、ディスプレイデザインのほか、イラストやテレビの世界で活躍する道も。