講演要旨
これまで、路上生活者の家は社会問題としての狭いコンテクストの中でのみ議論されてきました。福祉行政の怠慢を批判する側も、路上生活者の自助努力と説く側も共に、路上生活者の家=なくすべき存在というのが共通した認識でした。
路上生活者には当然のことながら、新品で最新の設備を備えた家を建てるお金がありません。必然的に彼/彼女達の家は拾ってきたもの=0円で手に入るものが中心の手作りの家になります。ただし、そこには様々な工夫がなされ、画一的な家に住んでいる私達以上のこだわりが備わった家=かっこいい家が出来上がっています。
そして彼らは、現代社会で私達が実践しようと躍起になっている、持続可能で環境に優しい家、手作りでスローな家を当たり前に作っています。
「0円ハウス」の凄さやかっこよさを、現代建築の問題点、そして日本におけるプライベート/パブリックスペースの概念を交えながら話していきます。
過去のビデオ作品、「貯水タンクに棲む」(1999)、「移住ライダー」(2000)の上映も行います。 |