関野吉晴(探検家) 「グレートジャーニー ―地球を這って見たこと、考えたこと―」(2005.05.26 at 京都精華大学明窓館201教室)

講演要旨
 人類発祥の地アフリカを出て、アジアに向かったヒトはヒマラヤを境に北と南に分かれた。北に行ったヒトたちは極寒の地シベリアに進出し、アラスカを経由して南米最南端まで達した。一方南に行ったヒトたちは、その当時はインドネシア、インドシナ等が陸続きで形成するスンダランドに到達した。ここで航海術を身につけたヒトは海を渡り、オーストラリア、ニューギニア、南太平洋に進出して行った。アジアの現郷と言われるスンダランドより北上したヒトの一部が、様々な経路から日本列島に入ってきた最初の日本人だ。
 私は南米に20年間通い続けた後、南米からアラスカ、シベリア経由でアフリカにいたるルートを動力を使わず旅した。昨年から日本人のやって来た道を歩き始めた。
 30年以上にわたる辺境の旅で出会い、交流してきた人たちには共通点がある。自然と一体となっている、或いは自然の一部となって暮らしている人々だった。競争を好まず、効率を優先させず、時間がゆったりと流れていた。彼らの暮らしぶりを映像によって見てもらいながら、私が彼らからどのようなことを学び、気づき、考えたかを話していきたい。
ポスター
プロフィール
関野吉晴(SEKINO Yoshiharu)
1949年東京生まれ。1975年一橋大学法学部卒業、1982年横浜市立大学医学部卒業。
一橋大学在学中に探検部を創設、アマゾン全域踏査隊長としてアマゾン川全域を下る。その後医師となり、25年間に32回、通算10年間以上にわたって南米への旅を重ねる。1993年からは、アフリカに誕生した人類がユーラシア大陸を通ってアメリカ大陸に拡散した道を、南米最南端から逆ルートでたどる「グレートジャーニー」に挑み、2002年2月10日タンザニア・ラエトリにゴールした。
1999年植村直己冒険賞受賞。
現在、武蔵野美術大学教授(一般教養科目文化人類学)。
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