今福 龍太(文化人類学者)
「デジタルな語り部〜ストーリーテリングの未来〜」(1999.11.11)

講演要旨
人間文化のもっとも原初的な欲望に、物語を語ろうとする衝動がある。
伝統文化においてはもっぱら職能的な「語り部」(ストーリーテラー)の声によって担われてきた。この実践は、口承文化の衰退した現代社会においては、歴史・学問・小説・演劇、さらにメディア・テクノロジーを利用した無数の拡散した個別の物語行為として、私たちの日常空間をすみずみまで覆い尽くしている。
ここでは、デジタル・ストーリーテリングの実践例を素材にしながら、「物語り行為」の置かれた現代的課題とその未来について考えてみたい。
プロフィール
今福龍太(いまふく りゅうた)
札幌大学教員。メキシコ高原から始まり、テキサスーメキシコ国境、カリブ海、ブラジルとポストコロニアルな文化の境界を生きる人々の地を旅する行為を通じて、その人々の感覚・言葉・思考をさぐる。音楽、映画、文学などでも幅広い執筆活動を展開している。
著書に『荒野のロマネスク』(筑摩書房)、『感覚の天使たちへ』(平凡社)、『移り住む魂たち』(中央公論社)、『遠い挿話』(青弓社)、『クレオール主義』(青土社)、『野生のテクノロジー』(岩波書店)などがある。
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